リニューアル

ホームページリニューアル事例|数値で見る改善

最終更新日:2026年8月9日 ZenWeb Japan 編集部
結論: ホームページリニューアルの事例に並ぶ「問い合わせ2倍」は、そのままでは自社の判断材料になりません。分母(もとの件数)、期間、同時に変えたことの3つが書かれてはじめて意味を持ちます。この記事では、事例の数値を分解する読み方と、公開後に何がいつ動くのかの目安を整理します。

01はじめに|この記事でわかること

要点: この記事は、他社のホームページリニューアル事例を見ながら「うちの場合はどこまで変わるのか」を考えている方に向けたものです。数値の分解のしかた、変化が出るまでの時間、リニューアルで同時に片づく見落としまで、順にご説明します。

リニューアル事例のページを開くと、大きな数字が目に入ります。「問い合わせ2倍」「アクセス3倍」。ところが何件か読み進めるうちに、どれも同じに見えてきませんか。すべてが成功していて、結局どこを参考にすればいいのか分からなくなる。よく伺うお悩みです。

事例が役に立たないわけではありません。読む順番が逆になっているだけです。「どんなサイトになったか」から入ると差は見えませんが、「その数字はどうやって出たのか」から入ると、急に自社に引き寄せて考えられるようになります。ホームページ制作・システム開発を手がけるZenWeb Japanでも、リニューアルの打ち合わせは必ずこの確認から始まります。

この記事では、公的な調査データと制作現場での整理を並べ、事例の中身を分解します。制作全般の見方はホームページ制作の成功事例に共通する点もあわせてご覧ください。まずは、リニューアルの考え方を整理した次の動画をどうぞ。

この章のポイント: 事例は「どんなサイトか」ではなく「その数字はどう出たのか」から読むと、自社の判断材料に変わります。

本当に必要?重要なサイトリニューアルの考え方【知らないと後悔】

出典動画:ナイルTV / SEO相談室(YouTube)


02リニューアル事例の数字が、そのままでは比べられない理由

要点: 事例の数字が比べられないのは、分母・期間・同時に変えたことが省かれているからです。月1件が月2件でも「2倍」です。この3つが書かれていない事例は、良し悪しではなく「判断できない事例」として扱うのが安全です。

「問い合わせが2倍になりました」。この一文には、ほとんど情報がありません。もとが月20件か月2件かで、意味はまったく変わります。前者は事業の柱が太くなった話、後者は担当者が1人増えれば起きる程度の変化です。

期間も同じです。展示会に出た月、決算期、季節商材の繁忙期。こうした要因はサイトの外にありますが、数字にはしっかり乗ってきます。

もうひとつ見落とされがちなのが「同時に何を変えたか」です。リニューアルと一緒に広告を始めた、営業を2名増やした、価格を下げた。そのどれもが問い合わせを動かします。

  • 分母がない。「2倍」「3倍」の倍率表記だけで、もとの実数が書かれていない。
  • 期間がない。いつからいつまでの比較か、季節要因を除いているかが不明。
  • 同時施策がない。広告・営業体制・商品の変更が同じ時期にあったかどうか。
  • 指標の定義がない。「問い合わせ」にフォーム・電話・資料請求のどれが含まれるか。

ホームページリニューアルの費用と内訳を先に押さえておくと、「その成果にいくらかけたのか」まで含めて比べられます。

この章のポイント: 倍率だけの事例は「すごい事例」ではなく「情報が足りない事例」です。分母・期間・同時施策の3つが揃ってはじめて、自社と比べられます。

自社の場合はどこまで変わるのか、知りたい方へ

現状の課題を伺ったうえで、どの数値がどれくらい動きそうかを一緒に整理します。 ホームページリニューアルのサービス内容を見る →


03【データ①】「問い合わせ2倍」の中身を分解する

要点: 同じ「問い合わせ2倍」でも、流入が増えた場合と、流入は同じでフォームの通過率が上がった場合では、次にやるべきことが逆になります。数字は「セッション×転換率」に分けて読むと、自社に当てはまるかどうかが判断できます。

下の表は、同じ見出しになる4つのパターンを並べたモデル試算です。実在企業の数値ではありません。あわせてリニューアル前のサイト診断のやり方を読むと、自社がどのパターンに近いかを先に確かめられます。

同じ「2倍」でも中身は違う|モデル試算
問い合わせ件数が同程度に増えた4パターンについて、セッション数と転換率の前後を比較したモデル試算。
パターン 月間セッション 転換率 月間問い合わせ 見出しになる表現
A:流入が増えた型2,000 → 4,0001.0% → 1.0%20件 → 40件問い合わせ2倍
B:転換率が上がった型2,000 → 2,0001.0% → 2.0%20件 → 40件問い合わせ2倍
C:分母が小さい型300 → 3801.0% → 2.1%3件 → 8件問い合わせ2.6倍
D:比べた月がずれている型1,800 → 3,6001.1% → 1.1%20件 → 40件問い合わせ2倍

出典:ZenWeb Japan作成のモデル試算(2026年)。実在企業の実績ではありません。

AとBは同じ結果ですが、次の一手が正反対です。Aは受け皿が手つかずなので、フォームや導線に伸びしろが残っています。Bは流入がそのままなので、次は集客側の段階に入ります。Cは分母が小さく数件は自然に揺れるため判断できず、Dは閑散期と繁忙期を比べているだけかもしれません。

同じ「2倍」という見出しでも、Aは受け皿に伸びしろが残り、Bは集客が次の課題になる。次の一手が逆になります。
この章のポイント: 事例を読むときは「セッション」と「転換率」のどちらが動いたのかを確かめてください。そこが分かると、自社で同じことが起きるかどうかも見えてきます。

04事例を読む前に確認したい5つの前提

要点: 業種・会社規模・サイトの役割・もとのサイトの状態・投じた費用。この5つが自社と近い事例だけが、参考になる事例です。5つのうち3つ以上ずれていると、同じ結果は再現しにくくなります。

事例は「よくできているか」ではなく「自社と条件が近いか」で選びます。よく似た会社の平凡な事例のほうが、遠い業界の華やかな事例より役に立ちます。次の5つを確かめてみてください。

  • 業種と商材。検討期間の長さで、サイトに求められる役割が変わります。数万円の商品と数千万円の設備では導線が別物です。
  • 会社の規模と営業体制。問い合わせを受けてから動ける人数が違えば、増やすべき件数も変わります。
  • サイトの役割。問い合わせを集めるのか、採用を強めるのか。目的が違えば見るべき数値も違います。
  • もとのサイトの状態。10年前のスマホ非対応サイトからの刷新なら、伸びしろは大きく出ます。
  • 投じた費用と期間。同じ成果でも、100万円と500万円では判断が変わります。

4つめの「もとのサイトの状態」が、数字の大きさをいちばん左右します。リニューアルのタイミングは3〜5年が目安とお伝えしていますが、それを大きく超えたサイトからの刷新は改善幅も大きく出ます。その数字は自社にそのまま当てはまりません。

費用の妥当性を見たいときは、見積書の項目と適正価格の見方も参考になります。事例に費用がなければ、商談の場で伺えばたいてい教えてもらえます。

この章のポイント: 派手な事例より、条件の近い事例を探してください。特に「もとのサイトがどんな状態だったか」は、改善幅を読むうえで欠かせない情報です。

05【データ②】公開後、数値が動くまでの時間の目安

要点: 表示速度やエラーは公開直後から見えますが、検索順位は落ち着くまで数か月かかります。問い合わせ件数で判断できるのは3〜6か月後、投資として評価できるのは1年後というのが現実的な目安です。

公開して2週間で「順位が下がった」と慌てるご相談をよくいただきます。移行直後は検索エンジンが新しい構成を読み直している最中で、この時期の上下では判断できません。技術面の備えはリニューアルでSEO順位を落とさない移行チェックリストにまとめています。

公開後の経過月ごとに見る指標(目安)
リニューアル公開後の経過期間ごとに、判断できる指標とまだ判断できない指標を整理した目安表。
経過期間 判断できる指標 まだ判断できない指標 この時点で見る問い
公開〜1か月表示速度、エラー、フォーム送信の成否検索順位、問い合わせ件数移行のもれや不具合は出ていないか
1〜3か月主要ページの順位、ページの見られ方受注や売上への影響旧サイトの流入は戻ってきたか
3〜6か月検索流入、問い合わせ件数年間を通した傾向問い合わせの中身は変わったか
6〜12か月受注、季節要因を含めた前年比かけた費用に見合っているか

出典:ZenWeb Japanが制作現場での進め方を整理した目安表(2026年)。業種やサイト規模により前後します。

この時間差を知らずに読むと、「3か月で問い合わせ2倍」に引っぱられます。起きることもありますが、多くは公開前から準備していた分が乗っています。公開後の動き方はホームページ公開後の運用・更新の基本にまとめました。

この章のポイント: 最初の1か月は不具合を探す期間、3〜6か月で成果が見え始め、判断は1年後。この順番で見ていくと、途中の上下に振り回されません。

06数値が改善した事例に共通する設計

要点: 数値が動いた事例には、見た目より前の段階で共通点があります。読み手を一人に絞ったこと、公開前に測る仕組みを入れたこと、そして公開後も手を入れ続けたこと。この3つです。

デザインの好みは事例ごとに違いますが、成果の出方には共通の形があります。コーポレートサイトに必要なページ構成を土台に、次の3点を見てください。

  • 読み手を一人に絞っている。「すべてのお客様へ」と書かれたページは、誰の記憶にも残りません。相手を一人決めると、載せる情報と削る情報が決まります。
  • 公開前に測る準備をしている。アクセス解析とフォームの計測を入れておかないと、比較のもとになる数字が残りません。ここを飛ばすと成果を語れなくなります。
  • 公開後も更新している。実績・お知らせ・よくある質問が積み上がるサイトは、半年を過ぎたころから差がつきます。

スマホでの見え方も外せません。スマホ対応していないホームページのリスクは、事例の改善幅がもっとも大きく出る部分でもあります。表示が重いときはWordPressの表示が遅い原因と高速化の方法もご確認ください。

この章のポイント: 成果を分けるのはデザインの巧拙ではなく、対象を絞れたか、測る準備をしたか、公開後も続けたかです。3つとも着手前に決められます。

今のサイトの弱点を、先に洗い出しませんか

対象の絞り込みから計測の準備まで、着手前に決めることを一緒に整理します。 ホームページ制作の進め方を見る →


07【データ③】リニューアルで一緒に片づく見落とし|アクセシビリティ

要点: ウェブアクセシビリティの規格を「知らなかった」と答えた企業は5割を超えています。文字サイズや配色、キーボード操作への配慮は、リニューアルのタイミングでまとめて入れるのがもっとも安く済みます。

目に見える成果の陰で、リニューアルは「見えない負債」も片づけます。その代表がアクセシビリティ対応です。リニューアルの進め方を検討する段階で、あわせて相談しておきたい項目です。

ホームページのJIS規格への準拠状況(令和4〜6年)
JIS X 8341-3:2016への準拠状況について、令和4年から令和6年までの回答割合の推移。
調査年 満たしている 取組を行っている 知っているが取組なし 知らなかった
令和4年4.5%20.9%18.6%52.3%
令和5年4.9%18.7%18.0%53.0%
令和6年5.4%20.3%18.2%51.5%
令和6年の割合

出典:総務省「令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)」(令和6年 n=2,187、常用雇用者100人以上の企業)。「取組を行っている」は規格への取組と、規格を目指さない取組の合算。

3年間、数字はほとんど動いていません。多くの企業にとって、まだ手つかずの領域だということです。裏を返せば、リニューアルの機会に整えておけば同業との差になります。障害のある方への合理的な配慮は民間事業者にも求められるようになりました。

この章のポイント: アクセシビリティは、あとから足すと高くつきます。設計段階で入れておけば追加費用はほとんどかからず、事例には出ない価値として残ります。

08【データ④】古いサイトを放置したときのリスク

要点: 何らかのセキュリティ被害を受けた企業は4割を超えています。ホームページの改ざんは全体では少数ですが、起きると復旧と説明に時間を取られます。古い基盤の刷新は、事例に載らない成果です。

リニューアルの効果は、増えた数字だけではありません。減らせるリスクもあります。更新の止まったCMSやプラグインを抱えたままのサイトは、時間が経つほど危うくなります。基盤ごと入れ替える判断はシステムリプレイスの費用と進め方にも通じる考え方です。

過去1年間に発生したセキュリティ被害の内容(令和6年)
インターネットを利用する企業が過去1年間に受けたセキュリティ被害の内容別割合。
被害の内容 割合 グラフ
何らかの被害を受けた45.9%
標的型メールが送られてきた28.9%
ウイルスを発見または感染23.5%
スパムメールの中継利用・踏み台10.5%
不正アクセス3.9%
ホームページの改ざん1.5%

出典:総務省「令和6年通信利用動向調査報告書(企業編)」(n=2,324、複数回答)。グラフは見やすさのため実数値の2倍幅で描画しています。

改ざんの1.5%を小さいと見るか、70社に1社と見るか。復旧に加えて取引先への説明まで発生すると考えれば、他人事の数字ではありません。社内の仕組みまで見直すなら、業務システムの導入事例オフショア開発の基本と進め方もご覧ください。

この章のポイント: リニューアルの価値は、増えた問い合わせだけでは測れません。古い基盤を抱え続けるリスクを手放せることも、立派な成果です。

09制作会社の実績ページで確認したい6項目

要点: 実績ページは、件数より書かれ方を見ます。課題が具体的か、数値に期間と実数があるか、公開後の関わりが書かれているか。この3点が揃っている会社は、打ち合わせでも同じ精度で話が進みます。

実績の並べ方には、その会社の仕事の進め方が出ます。ホームページ制作会社の選び方とあわせて、次の6項目を確認してみてください。

  • 課題の記述が具体的か。「集客に課題があった」ではなく、どのページのどんな状態が問題だったかまで書かれているか。
  • 数値に期間と実数があるか。倍率だけでなく、いつからいつまで、何件から何件かが分かるか。
  • 同時に行ったことが書かれているか。広告や営業体制の変更に触れているなら、誠実な事例です。
  • 公開後の関わりが書かれているか。納品して終わりか、運用まで続いているかが分かります。
  • 自社と規模の近い事例があるか。大企業ばかりの実績は、進め方が合わないことがあります。
  • 担当者の顔が見えるか。誰がどう考えて設計したかが分かると、相談後の姿も想像できます。

今の制作会社に相談しづらい場合は、制作会社を乗り換えるときの手順もご覧ください。データやドメインの扱いを先に確認しておくと、移行がなめらかになります。

この章のポイント: 実績は件数ではなく、1件の書かれ方で判断します。課題・数値・公開後の関わりの3点が揃っていれば、信頼して話を進められます。

10自社の成果を数値で語れるようにする手順

要点: リニューアル後に成果を語れるかどうかは、着手前の30分で決まります。今の数字を控え、目標を1つに絞り、計測を公開前に入れる。この順番で進めれば、1年後に自社の事例が書けます。

依頼から公開までの流れと並行して、次の4つを進めてください。

  1. 今の数字を控える。直近3か月の問い合わせ件数、電話の本数、資料請求数を書き出します。比較の出発点になります。
  2. 目標を1つに絞る。問い合わせを増やすのか、採用応募を増やすのか。2つ以上あると設計が割れて、どちらも中途半端になります。
  3. 計測を公開前に入れる。アクセス解析とフォームの完了計測を、公開日より前に設定しておきます。ここが抜けると比較ができません。
  4. 見る日を決めておく。公開1か月後・3か月後・半年後に確認する日を、あらかじめカレンダーに入れます。

とくに3番目は、あとから取り返せません。現状の把握はリニューアル前のサイト診断で整理できます。費用の見通しはホームページ制作の費用相場もあわせてどうぞ。

この章のポイント: 公開前の数字を残しておくこと。たったこれだけで、1年後の振り返りの質がまったく変わります。

11まとめ|事例は「数字の出どころ」から読む

要点: ホームページリニューアルの事例は、倍率ではなく分母・期間・同時施策から読みます。そのうえで自社と条件の近い事例を選び、公開前に測る準備をしておけば、1年後には自社の数字で語れるようになります。

事例の数字は、分解すると別の顔を見せます。流入が増えたのか、受け皿が良くなったのか。半年の話か、1か月の話か。読み方が変わると、選ぶ相手も頼み方も変わります。

成果は問い合わせ件数だけではありません。アクセシビリティや古い基盤のリスクなど、事例には書かれないけれど確実に片づくものがあります。ホームページリニューアルを検討されるときは、増える数字と減るリスクの両方を並べてご判断ください。失敗の型はリニューアルの失敗例7つと回避策にまとめています。


12よくある質問

1. リニューアル事例の数字は信じていいのでしょうか

倍率だけの表記は、もとの件数が分からないため評価できません。月1件が3件でも3倍です。実数と期間が書かれているかを確認しましょう。書かれていなければ、商談の場で「もとは月に何件でしたか」と伺えば、たいてい教えてもらえます。

2. リニューアルで問い合わせは何倍くらいになりますか

もとのサイトの状態で大きく変わるため、一律の倍率はお伝えできません。10年前のスマホ非対応サイトからの刷新なら伸びしろは大きく、3年前のサイトなら差は小さくなります。まずは今の件数を控えてください。

3. 公開してすぐアクセスが減りました。失敗でしょうか

公開直後の一時的な下がりは珍しくありません。検索エンジンが新しい構成を読み直している期間だからです。1か月を過ぎても戻らない場合は、リダイレクトのもれを確認してください。判断は3か月後が目安です。

4. 事例に費用が書かれていないときは、どう考えればいいですか

成果だけで判断せず、必ず費用とセットで考えてください。多くの制作会社は問い合わせれば概算を教えてくれます。ZenWeb Japanでも規模やページ数、機能によって金額が変わるため、お見積りでご案内しています。

5. 自社の事例として掲載してもらうことはできますか

多くの制作会社が対応しています。ただし掲載できる内容に制限がかかる場合もあります。社名・数字・写真を使えるかを契約前に確認しておくと、あとで困りません。

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今のサイトの状態と問い合わせ件数を伺い、どこを直せば何が動くのかを整理してご説明します。2000年創業のPNHグループとして、日本品質のホームページ制作とシステム開発を適正価格でお届けします。

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