01はじめに|この記事でわかること
要点:人材紹介会社のホームページ制作を、市場の変化・必要なページ・求人票の見せ方・登録フォーム・費用の順に整理します。金額の全体像はホームページ制作の費用相場もあわせてご覧ください。
「求職者の登録は増えたのに、決まる数がついてこない」。人材紹介会社の経営者から、この相談がここ数年で一気に増えました。
数字を見ると、その感覚は間違っていません。母集団は伸びています。伸びていないのは、その先です。集める工夫ばかり足すと、差はむしろ開きます。
この記事は、2000年創業のWeb制作・システム開発会社ZenWeb Japanが、求人検索や会員登録まわりの開発を手がけてきた立場からまとめています。
まずは全体像を、動画で押さえておきましょう。
【人材紹介マーケティング大全】人材紹介事業のデジタルマーケティングを徹底解説
出典動画:ナウビレッジ株式会社(YouTube)
02求職者は増えても、決まる数は増えていません
要点:有料職業紹介の新規求職申込件数は、令和2年度から令和6年度で約3.2倍に増えました。一方、常用就職件数は約1.5倍にとどまります。集める力より、決める力のほうが伸びていないということです。
厚生労働省の令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)から、有料職業紹介の求職申込と常用就職を5年分並べました。
| 年度 | 新規求職申込 | 常用就職 | 就職の割合 |
|---|---|---|---|
| 令和2年度 | 1,715万件 | 60.6万件 | 3.53% |
| 令和3年度 | 1,947万件 | 70.7万件 | 3.63% |
| 令和4年度 | 2,867万件 | 77.4万件 | 2.70% |
| 令和5年度 | 3,861万件 | 84.4万件 | 2.19% |
| 令和6年度 | 5,525万件 | 88.9万件 | 1.61% |
出典:厚生労働省「職業紹介事業報告書の集計結果」令和2〜6年度。求職申込件数は複数事業者の重複計上を含みます。
就職の割合が3.53%から1.61%まで落ちています。求職者が複数社に同時登録するようになり、重複が膨らんだ影響も大きいでしょう。同じ人が何社にも登録し、そのうち1社しか使わない時代になった、ということです。
自社サイトから、月に何件登録が入っていますか。
数字が出てこないなら、まず計測と導線から見直したほうが早いです。 ホームページ制作サービスを見る →
03求職者は何を見て人材紹介会社を選んでいるのか
要点:求職者は求人媒体で名前を知り、その会社名で検索してからサイトを見ます。そこで求人の中身と担当者の顔が見えないと、登録の前に離れます。スマホ表示の問題はスマホ対応していないサイトのリスクで確認できます。
広告や求人媒体から来た人が、そのまま登録するとは限りません。多くはいったん会社名で検索します。株式会社ONEの調査でも、84.8%が企業のホームページで情報収集をしているという結果が出ています(2021年、20〜39歳540名)。
このとき見られているのは、次の3つです。
- 扱う求人が自分に合うか。職種と勤務地と年収帯。漠然としていると、登録する理由が生まれません。
- 誰が担当するのか。顔と経歴、そして「その業界を知っているか」。
- 実績があるか。設立年、支援人数、扱ってきた業界。数字がなければ、書ける事実だけでかまいません。
この構図は業種を問いません。製造業のホームページ制作でも、「営業が訪問する前に検索されている」が話の中心になります。
04人材紹介会社のサイトに、最低限いる8つのページ
要点:求人一覧、求人詳細、サービスの流れ、キャリアアドバイザー紹介、実績、求人企業向け、会社概要、登録フォーム。この8つがあれば、求職者も採用担当者も判断できます。
ページ数を増やすのが目的ではありません。登録前に確かめたいことが載っていれば足ります。コーポレートサイトに必要なページ構成も参考になります。
- 求人一覧。職種・勤務地・年収で絞り込めること。ここは後の章で詳しく触れます。
- 求人詳細。仕事内容、必須条件、歓迎条件、想定年収、選考の流れまで。
- サービスの流れ。登録から面談、紹介、内定、入社後フォローまで。
- キャリアアドバイザー紹介。顔写真と担当領域。誰が話を聞くのかを見せます。
- 実績・支援事例。年代、前職、転職先の業種、年収の変化。個人が特定されない形で。
- 求人企業向けページ。手数料の考え方、対応エリア、得意な職種。
- 会社概要。許可番号、設立年、代表者、所在地。信頼の土台になります。
- 登録フォーム。全ページから1タップで届く場所に置きます。
逆に、優先度を下げていいものもあります。代表挨拶の長文、企業理念、沿革。登録を決める材料にはなりにくい部分です。
05求人票の見せ方|検索と絞り込みで差がつきます
要点:求人をPDFや画像で載せているサイトは、検索にもスマホにも向きません。1件1ページのデータとして持ち、職種・勤務地・年収で絞り込めるようにします。ここはWebシステム開発の領域です。
求人票の扱い方で、サイトの性格が変わります。よくあるのは次の3つです。
- PDFで一括掲載。更新は楽ですが、スマホで読めず、検索にも引っかかりません。
- 固定ページに手打ち。数が増えると更新が追いつきません。
- データベース化。項目ごとに管理し、一覧と詳細を自動生成します。件数が増えても回ります。
非公開求人を扱うなら、3番目しか選べません。ログイン後だけ詳細を出す、といった出し分けが必要になるからです。WordPressのカスタム投稿で組む方法と、専用システムを開発する方法があります。
絞り込み条件は、多ければいいわけではありません。職種・勤務地・年収帯の3つで十分に機能します。雇用形態やリモート可を足すかどうかは、扱う求人しだいです。
06転職理由から逆算してコンテンツを決める
要点:2025年に転職した正社員の理由は、給与が23.2%で最多、次いで仕事内容21.0%、人間関係20.0%でした。さらに52.6%が前職でキャリアの停滞感を抱えています。サイトで答えるべきは、この4つです。
マイナビの転職動向調査2026年版(2025年実績・有効回答1,446名)から、転職理由の上位を並べました。
| 転職理由 | 回答率 | 構成比イメージ |
|---|---|---|
| 給与が低かった | 23.2% | |
| 仕事内容に不満があった | 21.0% | |
| 職場の人間関係が悪かった | 20.0% | |
| 今後の昇進や昇給が見込めない | 15.4% | |
| 前職でキャリアの停滞感があった | 52.6% |
出典:マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」2025年12月調査、有効回答1,446名。停滞感は別設問です。
この4つに、サイトのどこかで触れているでしょうか。年収、仕事内容の実像、職場の雰囲気、キャリアの見通し。求人詳細と支援事例に織り込むだけで変わります。
07アドバイザー紹介は「実績」より「担当の付き方」
要点:キャリアアドバイザー紹介で求職者が知りたいのは、通算支援人数ではありません。誰が担当になるのか、途中で変わるのか、合わなかったときどうなるのか。この3つです。
多くのサイトは、顔写真と担当業界と支援実績数で終わっています。書くべきなのは、運用のほうです。
- 担当はどう決まるか。登録時の希望職種で自動的に割り振るのか、初回面談のあとで決めるのか。
- 途中で変わることはあるか。変わる場合、いつ、どう連絡が来るのか。
- 合わなかったときの窓口。誰に、どうやって相談すればいいのか。
この3つを書いてある人材紹介会社のサイトは、ほとんど見かけません。だからこそ差がつきます。学習塾のホームページ制作でも、講師の経歴より「担当の決まり方」を書いたほうが体験申込が増えるという同じ話があります。
自分たちで作るか、依頼するか迷っていませんか。
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08事業所の半数以上は、就職実績がありませんでした
要点:令和6年度に事業報告を出した有料職業紹介事業所は30,561か所。そのうち就職実績があったのは13,946か所、45.6%でした。半数以上は1件も決まっていません。
同じ厚生労働省の集計から、事業所の実態を分解しました。
| 区分 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 事業報告を提出した事業所 | 30,561か所 | 有料職業紹介のみ |
| 就職実績のあった事業所 | 13,946か所 | 全体の45.6% |
| 常用就職件数 | 888,993件 | 前年度比5.3%増 |
| 実績ある1事業所あたり | 約64件 | 年間の平均決定数 |
| 常用就職1件あたり手数料 | 約103万円 | 前年度比10.9%増 |
出典:厚生労働省「令和6年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」2026年3月公表。
許可を持っている事業所のうち、実際に人が決まっているのは45.6%。残りは看板だけの状態です。
裏を返せば、実績のある事業所は年間平均64件を決めています。1件あたり約103万円という水準を考えると、サイトが登録の入口として機能しているかは売上に直結します。
09職種を絞ったページのほうが、登録は増えます
要点:令和6年度の常用就職は、上位10職種で全体の約51%を占めます。営業、看護師、一般事務が突出しており、この3つだけで全体の26%です。強い職種には専用ページを作る価値があります。
厚生労働省の集計から、決まった件数の多い職種を並べました。
| 職種 | 常用就職件数 |
|---|---|
| 営業の職業 | 89,563件 |
| 看護師・准看護師 | 79,412件 |
| 一般事務・秘書・受付 | 63,152件 |
| 情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発) | 39,780件 |
| 施設介護の職業 | 39,719件 |
| 福祉・介護の専門的職業 | 38,846件 |
| 建築・土木・測量技術者 | 26,230件 |
自社の強い職種が上位に入っているなら、その職種だけの入口ページを作る価値があります。「看護師の転職」「介護職の求人」のように、職種名で検索する人をそのまま受け止められるからです。
ページを分ける判断は、ランディングページとホームページの違いを押さえておくと整理しやすくなります。
10登録フォームは項目を絞る|離脱が起きる場所
要点:初回の登録フォームは、氏名・連絡先・希望職種の3項目で足ります。職務経歴や希望年収は、面談の予約が取れたあとで聞けばいいものです。
登録フォームに20項目並んでいるサイトは、まだ珍しくありません。事前に情報が揃っていたほうが面談は短く済みます。ただ、その負担は求職者が負っています。
フォームは2段階に分けてください。
- 1段階目:連絡先だけ。氏名、メールアドレス、電話番号、希望職種。スマホで30秒で終わる分量にします。
- 2段階目:面談前のヒアリング。職務経歴、希望年収、勤務地、転職時期。マイページかメールのリンクから入力してもらいます。
職務経歴書のアップロードを初回で必須にするのも避けてください。手元にファイルがない人は、そこで手が止まります。
個人情報を預かる以上、フォームまわりの安全対策も必須です。WordPressのセキュリティ対策は最低限そろえておきましょう。
11求人企業向けページは、求職者向けと分けて作る
要点:人材紹介会社のサイトには、求職者と採用担当者という性質の違う2種類の読者が来ます。同じページで両方に語りかけると、どちらにも届きません。入口から分けてください。
採用担当者が知りたいのは、求職者が知りたいこととは別です。
- 手数料の考え方。理論年収に対する料率、返金規定、支払いのタイミング。
- 登録者の層。どの職種、どの年代、どのエリアの人が何人いるのか。
- 紹介までの日数。依頼から候補者提示まで、平均で何日か。
- 過去の決定実績。どんな企業に、どんな職種で決めてきたのか。
ヘッダーに「求職者の方へ」「採用ご担当者様へ」の2つを並べ、そこから先を分けるのがわかりやすい設計です。共通で使うのは会社概要とお問い合わせだけで足ります。
求人検索まで作るか、まず会社案内から始めるか。
求人件数と更新頻度がわかれば、必要な型はその場で絞り込めます。 構成の相談をしてみる →
12費用の目安|4つの型で考える
要点:会社案内型で30万〜80万円、求人掲載型で80万〜200万円、登録・マッチング型で250万〜600万円が市場の目安です。金額を分けるのは、ページ数ではなく求人データの扱い方です。
下の表は市場で見かける価格帯です。ZenWeb Japanの料金は要件を伺ったうえでのお見積り制のため、ここでは一般的な水準を載せています。
| 型 | 費用帯 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| 会社案内型 | 30万〜80万円 | 5〜8ページと登録フォーム。求人は外部媒体へ |
| 求人掲載型 | 80万〜200万円 | 求人のデータベース化、絞り込み検索、自社更新 |
| 登録・マッチング型 | 250万〜600万円 | 会員登録、マイページ、非公開求人、スカウト機能 |
| 基幹連携型 | 600万円〜 | 社内の管理システムと連携、求人の自動取り込み |
出典:国内の制作・開発案件で一般的に見られる価格帯を整理した参考値(2024〜2026年)。実際の金額は要件により変わります。
公開後はメンテナンス費用もかかります。月額の内訳はホームページ保守費用の相場、システム側はシステム開発の費用相場をご覧ください。
13サイトに載せる必要がある法令まわりの情報
要点:有料職業紹介事業者は、許可番号の表示に加えて、就職者数や6か月以内の離職者数などの実績を厚生労働省の人材サービス総合サイトで公表する義務があります。自社サイトにも同じ情報を載せておくと、信頼の材料になります。
職業紹介事業者には、人材サービス総合サイトでの情報提供が義務づけられています。就職者数、無期雇用就職者数、そのうち6か月以内に離職した人の数などが対象です。実績がない場合も届出は必要です。
サイト側で用意しておきたいのは、次の4つです。
- 許可番号。フッターか会社概要に、厚生労働大臣許可の番号を記載します。
- 手数料の説明。求人企業向けページに、料率の考え方と返金規定を。
- 実績情報へのリンク。人材サービス総合サイトの自社ページへ案内します。
- 個人情報の取り扱い。登録フォームの近くに、利用目的と保管期間を明記します。
細かい話に見えますが、求職者も採用担当者もここを見ています。書いていない会社が多いぶん、書いてあるだけで印象が変わります。
14見積りを取る前に、社内で決めておく5つのこと
要点:求人の件数、非公開求人の扱い、更新の担当、求人企業向けページの有無、公開希望日。この5つが決まっていれば、各社の見積りを同じ土俵で比べられます。
依頼前の準備は制作を依頼する前に準備すべき5つのことにも整理していますが、人材紹介会社ではもう少し具体的です。
- 公開する求人の件数を決める。常時10件なのか200件なのか。ここでサイトの型が変わります。
- 非公開求人を扱うか決める。扱うなら会員登録とログインが必要になり、金額がいちばん動く部分です。
- 求人の更新担当を決める。社内で更新するのか、制作会社に都度依頼するのか。運用費の分かれ目になります。
- 求人企業向けページを作るか決める。作るなら手数料の書き方まで、社内で先に合意しておきます。
- 公開希望日を決める。採用の繁忙期に間に合わせるなら、3〜4か月前には動き出します。
各社の見積りを比べるときは、ホームページ制作会社の選び方もあわせて確認しておくと安心です。
15まとめ|まず登録フォームの項目数から
要点:登録フォームを3項目に削り、求人を絞り込めるデータとして持ち直す。この2つだけで、同じ流入量から取れる登録数は変わります。公開後の運用はホームページ公開後にやることにまとめています。
求職者の母集団は5年で3.2倍に増えました。決まった数は1.5倍です。この差は、集客ではなくサイトの中で埋めるしかありません。
今日から手をつけるなら、順番はこうです。登録フォームの項目を数える。求人がPDFのままなら、データ化の計画を立てる。アドバイザー紹介に「担当の決まり方」を1行足す。どれも大きな投資ではありませんが、変化はすぐに数字に出ます。
ほかの業種の考え方も参考になります。ホテル・旅館のホームページ制作は予約フォームの離脱を、オフショア開発とはは開発コストの抑え方を扱っています。
16よくある質問
要点:制作期間、求人媒体との併用、非公開求人の扱い、開業直後の進め方について、ご相談の多い質問をまとめました。
1. 制作期間はどのくらいかかりますか
会社案内型なら1〜2か月、求人検索まで入れると3〜4か月が目安です。時間がかかるのは求人データの整理と原稿の準備なので、そこを先に動かすと全体が縮みます。
2. 求人媒体を使っているなら、自社サイトは不要ですか
媒体で名前を知った人は、必ず会社名で検索します。そこで出てくるサイトが古いままだと、そこで止まります。媒体費をかけるほど、自社サイトを整えておく意味は大きくなります。
3. 非公開求人はどう扱えばいいですか
会員登録とログインを用意し、ログイン後だけ詳細を見せる形が一般的です。件数が少ないうちは「非公開求人あり」と件数だけ出し、詳細は面談で伝える運用でも回ります。
4. 開業したばかりで実績がありません。何を載せればいいですか
実績数がなくても、代表やアドバイザーの前職での経験、得意な職種、対応エリアは書けます。数字を作らず、書ける事実だけを具体的に書いてください。
5. 求人が10件しかありません。それでもサイトを作る意味はありますか
あります。件数が少ないうちは、求人一覧より「どんな人を支援できるか」を伝えるページのほうが伝わります。件数が増えてから検索機能を足す進め方で問題ありません。
人材紹介会社のサイトを、登録が入る形に組み直しませんか。
求人件数と更新体制をお聞きしたうえで、必要な型と構成をご提案します。2000年創業のZenWeb Japanが、求人検索から会員登録まで一貫して開発します。
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