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ECの送料設定の考え方|利益を守る決め方

最終更新日:2026年8月13日 ZenWeb Japan 編集部
結論: 送料設定は、感覚で決めずに1件あたりの粗利から逆算します。実際の配送実績から平均送料を出し、送料の型を選び、送料無料ラインを平均客単価の1.3〜1.5倍に置く。この順で決めると赤字になりません。あわせて、料金改定のたびに開発費がかからない作りにしておきます。

01はじめに|この記事でわかること

要点: 「送料をいくらに設定すればいいのか分からない」という方に向けた記事です。送料設定の5つの型、送料無料ラインの決め方、表示位置、料金改定への備えを、制作案件の集計とあわせて解説します。

ECサイトのご相談で、いちばん最後に決まりがちなのが送料です。「とりあえず全国一律600円で」と決めて公開し、半年後に「思ったより利益が残らない」と気づく。この流れを何度も拝見しました。

送料は、商品の値段と同じくらい売上を左右します。しかも1件ごとに確実に出ていくお金です。計算を間違えると、売れるほど手元が苦しくなります。

2000年創業のWeb制作会社ZenWeb Japanでは、ECサイトの制作と改修を手がけています。この記事では、送料を運用で調整するものではなく公開前に決めておく設計項目として扱います。

この章のポイント: 送料は最後に決めるものではなく、粗利の設計と一緒に公開前に決めておく項目です。

まずは全体像を動画でつかんでおくと読み進めやすくなります。

Shopify ストア開設セミナー #2 | 決済・送料設定から注文処理まで

出典動画:Shopify 公式ストア開設セミナー(YouTube)


02送料設定は運用ではなく設計|あとから変えると高くつく

要点: 送料は運用で調整できると思われがちですが、実際はカートの計算ロジックに関わる設計項目です。公開後に型を変えると、テンプレートの改修と既存注文データの扱いが同時に発生します。

ご相談でよく伺うのが「送料はあとから変えられますよね」という確認です。金額を変えるだけなら、たしかにすぐ終わります。困るのは型を変えるときです。全国一律から地域別へ切り替えるような変更は、カートの金額計算そのものを組み替える作業になります。

  • カートの計算処理。 合計金額の出し方が変わるため、税とクーポンの計算順も見直します。
  • 商品ページの表示。 「送料680円」と書いた説明文が全商品に散らばっていると、まとめて直す作業が出ます。
  • 既存の注文データ。 過去と新規で送料の出し方が違うため、集計や返品対応で食い違いが起きます。

この3つがまとめて動くため、公開後の変更は初期実装の何倍もかかります。ECサイトのリニューアルでも、送料まわりの作り直しが工数の山になりがちです。

この章のポイント: 金額の変更は簡単でも、型の変更は改修になります。型は公開前に決めてください。

03送料設定の5つの型|自社に合うのはどれか

要点: 型は、全国一律、地域別、サイズ・重量別、一定額以上で無料、商品価格に込みの5つです。商品の大きさが揃っているかどうかで、選ぶべき型が変わります。

まずは自社の商品がどの型に向いているかを見きわめます。判断の軸は商品の大きさと重さがどれくらい揃っているか、この一点です。

  1. 全国一律。 商品サイズが揃っている店舗様に向きます。実装もいちばん軽い型です。
  2. 地域別。 大きな商品や重い商品の基本形です。北海道と沖縄で実費が大きく変わる商材では必須になります。
  3. サイズ・重量別。 家具、飲料、雑貨の混在など、1配送あたりの箱数が読めない場合に選びます。
  4. 一定額以上で無料。 上の3つと組み合わせて使い、まとめ買いを促します。
  5. 商品価格に込み。 単価が高い商品や定期購入に向きます。表示は分かりやすい代わりに、値付けの自由度は下がります。

迷ったときは、いちばん大きい商品と小さい商品を北海道と近隣県に送った実費を並べてみてください。差が数百円なら全国一律、1,000円を超えるなら地域別かサイズ別が向いています。

モールには送料の見せ方に慣習がありますが、自社ECは自由に決められる分、根拠が要ります。自社ECとモール出店の違いもご確認ください。

この章のポイント: 型選びの決め手は商品サイズのばらつきです。実費の差が1,000円を超えるなら一律は避けます。

04設定パターン別|採用率とカゴ落ち率

要点: もっとも多いのは全国一律ですが、カゴ落ち率が低いのは「一定額以上で無料」と「価格に込み」でした。商品ごとの個別設定は、金額が読めないためカゴ落ちが増えています。

拝見したECサイトを、送料設定の型で分類して集計しました。

送料設定のパターン別|採用率・カゴ落ち率・平均客単価
ECサイトの送料設定について、採用しているパターンごとの採用率、カゴ落ち率、平均客単価をまとめた集計表
送料設定のパターン 採用率 カゴ落ち率 平均客単価
全国一律 38% 71% 5,800円
地域別 26% 74% 6,200円
一定額以上で送料無料 21% 68% 7,400円
商品ごとに個別設定 9% 77% 5,100円
商品価格に込み 6% 65% 8,900円

出典:ZenWeb Japanが制作・改修を担当したECサイトの集計(日本国内、2024〜2026年)。カゴ落ち率はカート投入セッションに対する未購入の比率。

商品ごとの個別設定が伸びない理由ははっきりしています。買う人が最後まで合計金額を読めないからです。カゴ落ちの原因は送料だけではありませんが、金額の見えなさは上位に来ます。カゴ落ち対策とページ設計とあわせて見直すと、効果が重なります。

この章のポイント: 合計金額を早く読める型ほどカゴ落ちが減ります。個別設定は分かりにくさが弱点です。

自社の送料設定、どの型になっていますか。

粗利の計算から実装まで同じ担当が対応します。 ECサイト制作の内容を見る →


05送料無料ラインの決め方|粗利から逆算する

要点: 送料無料ラインは平均客単価の1.3〜1.5倍が目安です。ただし数字を置く前に、そのラインで1件あたりの粗利が送料を上回るかを確かめてください。順番が逆だと赤字になります。

「客単価より少し上に置く」という考え方は広く知られています。ただ、それだけで決めるとラインは達成できているのに利益が残らないという状態になります。先に見るのは粗利です。手順は3つです。

  1. 1件あたりの粗利率を出す。 商品原価と決済手数料、梱包資材を引いた後の金額です。
  2. 実際の平均送料を出す。 予定ではなく、直近3か月の配送実績から出します。
  3. 粗利が送料を上回るラインを求める。 粗利率30%、平均送料750円なら、2,500円以上で吸収できる計算です。

この下限を出したうえで、平均客単価の1.3〜1.5倍と比べます。下限のほうが高ければ、無料ラインは使わず一律送料のままにするか、粗利率そのものを見直します。

無料ラインを3,000円から8,000円に上げたところ、注文件数は減りましたが、月の粗利は増えました。

ラインを決めたら、商品ページにも反映します。売れる商品ページの構成と写真でも触れているとおり、「あと1,200円で送料無料」と出すだけで、もう1点足していただける確率が変わります。

この章のポイント: 先に粗利の下限を出し、そのあとで客単価の1.3〜1.5倍と比べます。順番を守ってください。

06送料無料ライン別|客単価と1件あたりの粗利

要点: ラインを上げるほど客単価は伸びますが、粗利は8,000円あたりで頭打ちになりました。ラインが高すぎると、送料無料に届く注文そのものが減ってしまうためです。

送料無料ラインを設定しているECサイトを、金額別に集計しました。棒の長さは平均客単価です。

送料無料ライン別|平均客単価・適用率・1件あたりの粗利
ECサイトの送料無料ラインの金額別に、平均客単価、送料無料が適用された注文の割合、1件あたりの粗利をまとめた集計表
送料無料ライン 平均客単価 無料が適用された注文 1件あたりの粗利
設定なし 5,100円 1,480円
3,000円以上 6,200円 68% 1,310円
5,000円以上 7,400円 51% 1,720円
8,000円以上 8,600円 29% 1,950円
10,000円以上 9,100円 17% 1,880円

出典:ZenWeb Japanが制作・改修を担当したECサイトの集計(日本国内、2024〜2026年)。粗利は商品原価・決済手数料・送料負担を差し引いた1注文あたりの金額。

設定なしと3,000円以上を比べると、客単価は上がったのに粗利は下がっています。ラインが低すぎて、店舗側が送料を負担する注文ばかりになったためです

粗利がもっとも厚かったのは8,000円のライン、設定なしのときの客単価のおよそ1.6倍です。ここに決済手数料の差も乗りますので、決済方法ごとの手数料の比較もあわせてご確認ください。

この章のポイント: 低すぎる無料ラインは客単価を上げながら粗利を削ります。客単価の1.3〜1.5倍を軸にしてください。

07地域別・サイズ別|どこまで細かく分けるか

要点: 地域は47都道府県ではなく5〜8区分に、サイズは3〜4段階にまとめるのが実務的です。細かくするほど正確になりますが、更新の手間と入力ミスが増えます。

配送会社の料金表をそのまま持ち込むと、都道府県別かつサイズ別で数百通りの組み合わせになります。正確ではありますが、料金改定のたびにその全部を打ち直すことになります。実務では、次のくらいの粒度に丸めるとうまくいきます。

  • 地域は5〜8区分。 北海道/東北/関東・信越/中部・関西/中国・四国/九州/沖縄、といった分け方です。
  • サイズは3〜4段階。 小型(60〜80サイズ)、中型(100〜140)、大型(160以上)で足ります。
  • まとめ買いの扱いは1つだけ。 「合計金額で判定」か「箱数で加算」か、どちらかに決めます。両方入れると計算が読めません。

荷物の量そのものは高止まりしています。国土交通省の発表では、令和6年度の宅配便取扱個数は50億3147万個、前年度比0.5%の増加でした。

倉庫や基幹システムとつないでいる場合は、送料の区分をどちら側で持つかも決めておきます。在庫連携で倉庫や基幹システムとつなぐ方法と同じく、マスタの持ち主は1か所に決めます。

この章のポイント: 地域は5〜8区分、サイズは3〜4段階まで。正確さより更新できる粒度を選びます。

08送料改定への備え|設定方式別の作業時間と費用

要点: 送料をテンプレートに直接書くと、改定のたびに制作会社への依頼が発生します。管理画面から編集できる形にすれば、初期費用は上がりますが3年で見ると安く収まります。

配送料金は毎年のように改定されます。そのとき誰が、どこを触って直すのかを決めていない現場が多いのが実情です。

送料の実装方式別|初期費用と改定作業の負担(3年間の見込み)
ECサイトの送料設定の実装方式ごとに、初期費用、改定1回あたりの作業時間と費用、年2回改定した場合の3年合計をまとめた集計表
項目 目安 対応する人
方式A:テンプレートに直接書く
初期の実装費用 0〜3万円 制作会社
改定1回あたりの作業時間 3〜6時間 制作会社
3年合計(年2回改定) 18万〜39万円
方式B:カート標準の送料設定を使う
初期の実装費用 3万〜8万円 制作会社
改定1回あたりの作業時間 30分〜1時間 自社の担当者
3年合計(年2回改定) 3万〜8万円
方式C:送料マスタを管理画面に実装
初期の実装費用 15万〜40万円 制作会社
改定1回あたりの作業時間 15〜30分 自社の担当者
3年合計(年2回改定) 15万〜40万円

出典:ZenWeb Japanが制作・改修を担当したECサイトの集計(日本国内、2024〜2026年)。費用は案件の目安であり、実際のお見積りは要件によって変わります。

配送区分が少ない店舗様なら方式Bで十分です。区分が20を超える、あるいは複数の配送会社を使い分けている場合は、方式Cの初期費用が2年目までに回収できます。ECサイト構築費用の内訳と相場とあわせてご検討ください。

この章のポイント: 改定を誰が直すかを先に決めます。テンプレート直書きは依頼費が積み上がります。

送料の改定、毎回ご依頼になっていませんか。

管理画面から変更できる形に組み替えられます。 頼める範囲を見る →


09送料はどこに出すか|表示位置で離脱が変わる

要点: 送料はカートではなく、商品ページの最初の画面に出します。「配送についてはこちら」のリンクでは読まれません。金額が確定しない場合でも、目安と無料ラインは先に見せてください。

送料そのものより、いつ知らされたかのほうが離脱に効果的です。カートの最終画面で金額が増えると、それまでの検討が無駄になった感覚が残ります。置き場所は3か所です。

  1. 商品ページの価格のすぐ下。 「税込3,800円/送料全国一律600円(5,000円以上で無料)」の1行を置きます。
  2. カートに入れた直後。 「あと1,200円で送料無料」と残額を出します。
  3. カートの合計欄。 内訳を商品代金と送料に分けて表示します。

この1行をどこに入れるかは、画面設計の段階で決まります。ワイヤーフレームの作り方と制作の流れを先に押さえておくと、合意を早い段階で取れます。

この章のポイント: 金額より、知らせる順番が離脱を決めます。価格のすぐ下に1行、が基本です。

10送料表示を前に出した前後|週別の推移

要点: 送料をカートから商品ページの価格下へ移した案件では、カゴ落ち率が4週間で7ポイント下がりました。カートに進む方はやや減りましたが、進んだ方の購入率は上がっています。

送料の表示位置だけを変え、ほかは触らずに8週間追いかけた案件の推移です。

送料表示を価格下へ移した前後|2週ごとの推移
ECサイトで送料の表示位置をカートから商品ページの価格下へ変更した前後について、カゴ落ち率、カートへ進んだ割合、送料に関する問い合わせ件数の2週ごとの推移をまとめた時系列表
時期 カゴ落ち率 カートへ進んだ割合 送料の問い合わせ(月換算)
変更前 第1〜2週 74% 9.2% 31件
変更前 第3〜4週 75% 9.0% 28件
変更後 第1〜2週 70% 8.4% 14件
変更後 第3〜4週 68% 8.3% 11件
変更後 第5〜6週 67% 8.5% 9件
変更後 第7〜8週 67% 8.6% 8件

出典:ZenWeb Japanが改修を担当したECサイト1件の前後比較(日本国内、2025年)。表示位置のみを変更し、価格・デザイン・広告出稿は変更していません。

注目したいのは問い合わせ件数です。「送料はいくらですか」という質問が4分の1に減りました。送料を先に出すと売れなくなる、と心配される方は多いのですが、実際に減るのは問い合わせ対応の時間のほうです。カートへ進む割合が下がったのは、買う気のない方が早い段階で離れたためです。

この章のポイント: 送料を先に出すとカート到達は減りますが、カゴ落ちと問い合わせはそれ以上に減ります。

11「送料無料」表示の注意点|特商法と国の見直し

要点: 通信販売の広告では送料の表示が法律上必要です。「送料無料」という表現自体は禁止されていませんが、消費者庁は表示の見直しを促しており、説明できる形にしておく必要があります。

まず前提として、通信販売の広告には販売価格(送料についても表示が必要)を載せる義務があります。特定商取引法で定められた項目で、送料を空欄のまま公開することはできません。

そのうえで、近年は「送料無料」という言い方そのものが見直しの対象になっています。消費者庁は、「送料として商品価格以外の追加負担を求めない」旨を表示する場合、その表示者には説明責任があるとしています。背景にあるのは物流のいわゆる2024年問題で、同庁は対策を講じなければ2030年度に34%の輸送力が不足する可能性を挙げています。実務上の対応はむずかしくありません。

  • 「送料込み」「当店負担」に言い換える。 誰が負担しているかが伝わる表現にします。
  • 配送ページで内訳を説明する。 送料をどう扱っているかを1段落で書いておきます。
  • ゆとりある配送日時を選べるようにする。 急ぎでない方に選択肢を用意します。

表記すべき項目は特定商取引法に基づく表記の必須項目にまとめています。

この章のポイント: 送料の表示は義務です。「送料無料」は「送料込み」に言い換えると説明しやすくなります。

12カートシステム別|できることの違い

要点: 標準機能でどこまで送料を組めるかは、システムによって差があります。「地域別かつサイズ別かつ商品グループ別」といった多条件は、追加開発になることが多い部分です。

送料の要件が複雑な店舗様ほど、システム選びの段階で送料設定を確認する必要があります。あとから気づくと、選び直しか追加開発の二択です。確認したいのは次の4点です。

  • 条件の組み合わせ数。 地域とサイズを掛け合わせられるか。片方だけの仕様もあります。
  • 商品グループ別の設定。 冷蔵品と常温品を1回の注文で分けて計算できるか。
  • まとめ買いの判定。 合計金額か、箱数か、重量か。どの基準を選べるか。
  • 管理画面での編集範囲。 金額だけか、区分そのものも足せるか。

要件が多いほど、標準機能だけでは収まりません。Shopify構築の費用と制作会社に頼める範囲で、どこまでを標準で組み、どこからを追加開発で補うかの線引きをご説明しています。

この章のポイント: 送料の要件はシステムを選ぶ前に洗い出します。多条件の組み合わせが追加開発の分かれ目です。

13よくある失敗|送料で利益が消える3つの型

要点: 赤字になる型は決まっています。実費を確かめずに一律で決める、無料ラインを客単価より下に置く、梱包資材と再配達の費用を勘定に入れない。この3つです。

改修のご相談で繰り返し出会う失敗を3つご紹介します。

  1. 実費を確かめずに一律で決める。 「他店が600円だから」で決めた結果、沖縄向けの注文が1件ごとに800円の赤字になっていた例があります。
  2. 無料ラインが客単価より低い。 ほぼ全注文が送料無料になり、値引きと同じ状態になります。
  3. 梱包資材と再配達を数に入れていない。 国土交通省の調査では令和7年10月の宅配便の再配達率は約8.3%で、都市部では9.5%でした。

いずれも、公開前に電卓を1回叩けば防げます。受注から出荷までの手間も費用のうちですので、受注から出荷までを自動化する仕組みとあわせて考えると、1件あたりの本当のコストが見えます。

この章のポイント: 赤字の原因は3つです。実費の未確認、低すぎる無料ライン、資材と再配達の計上漏れ。

14制作会社に頼む範囲|自社でやることとの線引き

要点: 金額を決めるのは自社の仕事です。制作会社が担うのは、その決め方を実装し、あとから自社で変更できる形にすること。境目をはっきりさせると、見積りも読みやすくなります。

この線引きが曖昧なまま進むことがあるので、整理しておきます。

  • 自社で決めること。 送料の金額、無料ラインの水準、配送会社、どこまでを自社負担にするか。
  • 制作会社が担うこと。 計算ロジックの実装、管理画面の作り込み、表示位置の設計、既存注文データの移行。
  • 一緒に決めること。 区分の粒度と、改定を誰が触るか。技術と運用の両方が関わります。

ZenWeb JapanのECサイト制作では、送料の区分表を一緒に作るところからお引き受けしています。日本側の担当が要件を詰めますので、決めた内容がそのまま実装に落ちます

この章のポイント: 金額を決めるのは自社、変えられる形にするのが制作会社です。粒度は一緒に決めます。

15まとめ|送料設定を決める5つの手順

要点: 粗利を出し、実費の平均を出し、型を選び、無料ラインを客単価の1.3〜1.5倍に置き、あとから変えられる形で実装する。この順なら、送料設定で利益を削らずに済みます。

進め方を5つにまとめます。

  1. 1件あたりの粗利を出す。 商品原価、決済手数料、梱包資材を引いた後の金額です。ここが土台になります。
  2. 実際の平均送料を出す。 直近3か月の配送実績から、地域とサイズごとの平均を出します。
  3. 送料の型を選ぶ。 商品サイズのばらつきで、一律・地域別・サイズ別を決めます。
  4. 無料ラインを置く。 粗利が送料を上回る下限を確かめ、平均客単価の1.3〜1.5倍に設定します。
  5. 変えられる形で実装する。 管理画面から金額を編集できるようにし、直書きを避けます。

この5つは、公開前なら数日で終わります。ECサイトの制作では、この整理からご一緒しています。送料は、公開後に直すといちばん高くつく設定項目です


16よくある質問

要点: ご相談時にいただくことの多い質問です。無料ラインの水準、遠方地域の扱い、「送料無料」の表現、料金改定、公開後の変更についてお答えします。

1. 送料無料ラインはいくらに設定すればよいですか

平均客単価の1.3〜1.5倍が目安です。ただし先に、その金額で1件あたりの粗利が送料を上回るかを確かめてください。担当した案件では、客単価5,100円の店舗で8,000円のラインを敷いたときに粗利がもっとも厚くなりました。低すぎるラインは、値引きと同じ働きしかしません。

2. 全国一律にすると北海道や沖縄で赤字になりませんか

なります。対応は2つです。遠方だけ追加送料をいただくか、遠方向けの注文比率を出したうえで、その赤字を全体の送料に薄く乗せるか。比率が数パーセントなら後者で吸収できますが、10%を超えるようなら地域別に切り替えるほうが安全です。

3. 「送料無料」と書いてはいけないのですか

禁止されているわけではありません。ただし消費者庁は、送料として追加負担を求めない旨を表示する場合、その表示について事業者に説明責任があるとしています。「送料込み」「当店が送料を負担します」といった言い換えのほうが正確です。

4. 送料の値上げがあったとき、毎回サイトの修正が必要ですか

実装の仕方によります。管理画面から編集できる形なら、担当者が15〜30分で終わります。テンプレートに直接書いてある場合はそのつど制作会社への依頼が必要で、担当した案件では1回あたり3〜6時間かかっていました。年2回の改定が続くなら、編集できる形に組み替えるほうが安く済みます。

5. 送料設定は公開後にも変更できますか

金額の変更はすぐに反映できます。手間がかかるのは、一律から地域別へといった型そのものの変更です。カートの計算処理、商品ページの説明文、過去の注文データが同時に関わるため、初期実装の数倍の工数になります。

送料の設定、一度見直してみませんか。

現在の送料設定と直近の注文データから、1件あたりいくら残っているかを計算してご報告します。そのうえで、無料ラインの見直しで済む部分と改修が要る部分に分け、費用と期間の見込みをご提示します。2000年創業のZenWeb Japanが、日本品質を適正価格でご提供します。

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ご相談は無料です。要件が固まっていない段階でも構いません。内容をうかがったうえで、進め方とお見積りをご提案します。