EC運営

ECの受注から出荷までを自動化する仕組み

最終更新日:2026年8月13日 ZenWeb Japan 編集部
結論: EC受注の自動化は、システムを入れれば終わりではありません。効きはじめるのは、運用の例外を減らしたうえで、受注の取り込みと出荷指示の受け渡しという「つなぎ目」を自動化したときです。順番さえ間違えなければ、月500件規模でも受注処理は数時間まで縮みます。

01はじめに|この記事でわかること

要点: ECの受注処理と発送が追いつかない方に向けた記事です。工程の分解、着手の順番、3つの進め方と費用、例外処理の設計、依頼の範囲を、担当案件の集計とあわせて解説します。

公開から1〜2年たつと必ず出てくるのが受注処理の話です。「セールのたびに受注の確認で夜が終わる」。表現は違っても、行き着く先は同じです。

経済産業省の令和6年度 電子商取引に関する市場調査では、2024年の国内BtoC-EC市場は26.1兆円、前年比5.1%の増加でした。市場が伸びれば、1店舗あたりの受注件数も増えます。件数は増えるのに人は増やせない。だから自動化の相談が来ます。

2000年創業のWeb制作会社ZenWeb Japanでは、ECサイトの制作と改修を手がけています。この記事では受注の自動化を、ツール選びではなく工程とつなぎ目の設計として扱います。

この章のポイント: 受注の自動化は、ツールを選ぶ前に「どの工程が重いか」を数えることから始まります。

まずは受注処理の自動化とは何を指すのか、動画で全体像をつかんでおくと読み進めやすくなります。

【EC】第1回 知識編:受注処理の自動化とは? 【ネクストエンジンを使って、自動出荷率(受注処理の自動化率)を上げるには?】

出典動画:坊主の頭株式会社(YouTube)


02受注から出荷までを分解する|手作業が残る8つの工程

要点: 受注から出荷までは8つの工程に分かれます。まとめて見ずに、この単位で「何秒かかっているか」を数えてください。重い工程は店舗ごとに違い、数えると必ず偏りが見つかります。

「受注処理が大変」のままでは手が打てません。

  1. 受注データの取り込み。 自社ECとモールから注文を集めます。店舗が増えるほどログインも増えます。
  2. 入金と与信の確認。 カードは与信、振込は消込、後払いは審査結果を確かめます。
  3. 住所と注文内容のチェック。 番地の抜けや、住所と郵便番号の食い違いを見ます。
  4. 受注の確定と自動メール。 出荷してよい状態に進め、お礼メールを送ります。
  5. 在庫の引当。 どの倉庫から引き当てるかを決めます。モール併売なら取り合いも起きます。
  6. 出荷指示の送信。 自社倉庫なら社内へ、委託なら倉庫会社へ渡します。
  7. 送り状とピッキングリストの発行。 配送会社ごとの伝票を出し、梱包指示をそろえます。
  8. 発送通知と追跡番号の反映。 追跡番号を各店舗へ書き戻し、お客様へ連絡します。

いちばん時間を取られているのは3番です。「出荷してよいか分からないから全件を目で見る」状態では、件数に比例して時間が増えます。必要な工程は商材で変わりますので、ECサイトに必要な機能の一覧もあわせてご確認ください。

この章のポイント: 「受注処理」をひとかたまりで見ないでください。8工程に分けて数えると、手を打つ場所が1つか2つに絞れます。

自社の受注処理、どの工程が重いか数えていますか。

現在の受注フローを拝見し、自動化できる工程とできない工程を切り分けてご報告します。 ECサイトの制作と改修を見る →


03工程別|1件あたりの処理時間と自動化できる割合

要点: 担当案件の集計では、受注1件あたりの手作業は約4分30秒、自動化後は約16秒でした。ただし工程ごとに差があり、住所と注文内容のチェックだけは7割台にとどまります。

受注工程別|1件あたりの処理時間と自動化できた割合
ECの受注から出荷までの工程ごとに、手作業のときの1件あたり処理時間、自動化後の処理時間、自動化できた注文の割合をまとめた集計表
工程 手作業(1件) 自動化後(1件) 自動化できた割合
受注データの取り込み 40秒 0秒 98%
入金・与信の確認 25秒 2秒 92%
住所・注文内容のチェック 95秒 5秒 74%
受注の確定と自動メール 20秒 0秒 96%
在庫の引当 30秒 2秒 88%
出荷指示の送信 45秒 3秒 85%
送り状の発行 45秒 4秒 90%
発送通知・追跡番号の反映 30秒 0秒 94%

出典:ZenWeb Japanが制作・改修を担当したECサイトの集計(日本国内、2024〜2026年)。時間は受注1件あたりの中央値。

合計すると1件4分30秒が16秒、月500件なら約37時間が2時間強です。ただし住所と注文内容のチェックだけは割合が低く、最後まで人の手に残ります。

BtoBの受発注も構造は同じで、取引先ごとの単価や掛け率が絡む分、条件はむしろ増えます。詳しくはBtoB向けECサイトで受発注を効率化する方法で解説しています。

この章のポイント: 削減時間の大半は、取り込み・メール・追跡番号という「判断のいらない工程」から生まれます。まずそこからです。

04自動化の順番|「件数×手直し」で決める

要点: 着手の順番は、発生件数と手直しの重さを掛け合わせて決めます。件数が多く訂正も重い工程が最優先です。月に数件の例外を先に自動化しても、費用に見合いません。

最も多い失敗は順番の誤りです。目立つ困りごとから手をつけたくなりますが、目立つことと重いことは違います。

  • 件数が多く、手直しも重い工程。 最優先です。受注の取り込みと出荷指示の送信がここに入ります。間違えると出荷事故になります。
  • 件数は多いが、手直しは軽い工程。 次点です。自動メールや追跡番号の反映が該当し、数が多いぶん削減時間はまとまります。
  • 件数は少ないが、手直しが重い工程。 自動化より手順を決めて紙に書くほうが早く効きます。年に数回では回収できません。
  • 件数も手直しも軽い工程。 当面は手作業のままで構いません。

モールに出店していると受注の山谷がイベントに引きずられ、繁忙期だけ処理が破綻します。自社ECとモール出店の違いもあわせてご確認ください。

この章のポイント: 「困っている順」ではなく「件数×手直しの大きい順」に並べ替えてください。同じ予算でも回収期間が変わります。

05自動化の3つの進め方|カート標準・一元管理システム・自社開発

要点: 進め方は3つです。カートの標準機能で済ませる、受注一元管理システムを導入する、自社で受注基盤を開発する。受注件数と例外の多さで選び分けます。いきなり自社開発は要りません。

  • カートの標準機能だけを使う。 自動メールや在庫連動は標準でまかなえます。追加費用はかかりませんが、判定条件を細かく決められません。月100件までなら十分です。
  • 受注一元管理システム(OMS)を導入する。 複数店舗の受注を1画面に集め、条件に合う注文を自動で「出荷OK」まで進めます。月額制で使えます。
  • 自社で受注基盤を開発する。 既製品では扱えない商習慣がある場合です。定期購入との混在、取引先ごとの請求条件などが該当します。

標準機能と外部サービスでどこまで届くかは、カートで変わります。Shopify構築の費用と制作会社に頼める範囲で、標準でできる部分と開発が要る部分を切り分けました。自社開発を検討する段階ならWebシステム開発のページもご覧ください。

この章のポイント: 3つは優劣ではなく、受注件数と例外の多さで決まります。多くの店舗様は2番目で足ります。

06手段別|初期費用・月額・向いている受注件数

要点: 進め方ごとの費用の目安です。一元管理システムの導入は初期30〜80万円、月額1〜5万円が中心。自動処理率は手段より運用の単純さで決まるため、上限としてご覧ください。

自動化の手段別|初期費用・月額・向いている受注件数と自動処理率
EC受注自動化の進め方ごとに、初期費用、月額費用、向いている月間受注件数、到達しやすい自動処理率をまとめた比較表
進め方 初期費用 月額 向いている受注件数(月) 自動処理率の目安
カート標準機能のみ 0〜20万円 0〜1万円 〜100件 35%
一元管理システムの導入 30〜80万円 1〜5万円 100〜2,000件 70%
一元管理+連携部分の開発 80〜250万円 2〜8万円 500〜5,000件 85%
自社開発(受注基盤) 300〜900万円 3〜10万円 3,000件〜 92%

出典:ZenWeb Japanが担当したECサイト構築・改修案件の目安(日本国内、2024〜2026年)。実際のお見積りは要件によって変わります。

注目したいのは、費用の差ほど自動処理率が伸びない点です。35%から70%は導入で買えますが、70%から85%は運用の見直しでしか買えません。開発費の考え方はシステム開発の費用相場で整理しています。

この章のポイント: 費用をかけるほど自動化が進むわけではありません。伸びが鈍る手前で止め、残りは運用で取るほうが安く済みます。

07つなぎ目の設計|受注の取り込みと出荷指示の渡し方

要点: 自動化が止まるのは、たいていシステムとシステムの間です。受注を取り込むところと、出荷指示を倉庫へ渡すところ。この2か所を重複と失敗を前提に設計すると、安定度が変わります。

受注の自動化は機能の話になりがちですが、現場で止まるのは「つなぎ目」です。押さえる点は3つです。

  • 同じ注文を二重に取り込まない。 通信が切れて再送されても、注文番号で同じものと判断できるようにします。省くと二重出荷が起きます。
  • 失敗したときに、誰かが気づける。 連携が止まったのに気づかず、翌朝に注文が丸ごと抜けていた。この相談は多いです。管理画面とメールへ通知を出します。
  • 手で再実行できる。 自動処理はいつか必ず失敗します。取り込み直せるボタンが1つあれば、緊急連絡が要りません。

形式はAPI連携が理想ですが、CSVの受け渡しでも自動化は成立します。大事なのは人がファイルを開いて触る場面が残っていないかです。決済ステータスの取り込みも同じ考え方です。決済ごとの違いはECサイトの決済方法の選び方にまとめました。

この章のポイント: つなぎ目は「重複しない・失敗が見える・手で戻せる」の3点で設計してください。機能の数より運用を守ります。

つなぎ目の設計だけ、先に相談することもできます。

既存のカートや倉庫はそのままに、連携部分だけを作り直すご依頼も承っています。 Webシステム開発の内容を見る →


08例外処理の設計|自動処理率は運用の単純さで決まる

要点: 自動処理率が上がらない店舗には共通点があります。例外が多すぎるのです。条件を書き切れない例外は、どんなシステムでも自動化できません。先に例外を減らす決めごとが要ります。

ここがいちばんお伝えしたい部分です。受注の自動化は、システムの性能ではなく運用の単純さで頭打ちになります。条件分岐に書けないものは自動化できません。

「常連のお客様には柔軟に対応」という運用は、人にはできてもシステムには渡せません。常連とは何回買った人か、柔軟とは何か。決められないなら、人が見る前提にします。

公開前に決めたいのは、次の4つです。

  • 配送オプションの数を絞る。 ギフト包装が5種類あると、梱包指示も5通りです。2種類に絞れるなら絞ります。
  • 送料の型を1つに統一する。 商品ごとの個別送料は、同梱の計算が例外になります。ECの送料設定の考え方で型ごとの違いを整理しています。
  • 入金確認の待ち時間に上限を決める。 銀行振込の消込を無期限に待つと、受注が滞留します。
  • 変更依頼の締切を決める。 出荷指示のあとの住所変更を受けると、自動化した工程を毎回巻き戻します。
この章のポイント: 例外を減らす決めごとは開発費より先に効果的です。同じ費用でも、運用が単純な店舗のほうが自動処理率は高くなります。

09例外パターン別|発生率と自動化の可否

要点: 受注に混ざる例外を8つに分類しました。発生率が高いのは配送日時の指定とギフト包装ですが、選択肢を絞れば自動化できます。人の手が残るのは同梱とキャンセル・変更依頼だけです。

例外パターン別|発生率・追加時間・自動化の可否
ECの受注に発生する例外パターンを区分ごとに分け、全受注に対する発生率、1件あたりの追加作業時間、自動化できるかどうかをまとめた集計表
区分/例外パターン 発生率 追加時間(1件) 自動化の可否
住所・配送|住所の不備 3.2% 4分 ルールで自動判定できる
住所・配送|配送日時の指定 11.5% 30秒 選択肢を絞れば自動化できる
住所・配送|離島・遠方の追加送料 1.8% 3分 設定で自動化できる
支払い|後払いの与信保留 2.4% 5分 一部だけ自動化できる
支払い|銀行振込の入金待ち 4.1% 2分 消込を自動化できる
商品・梱包|ギフト包装・のし 6.7% 3分 選択肢を絞れば自動化できる
商品・梱包|複数店舗ぶんの同梱 1.3% 8分 手作業が残る
顧客対応|キャンセル・変更依頼 2.9% 7分 手作業が残る

出典:ZenWeb Japanが制作・改修を担当したECサイトの集計(日本国内、2024〜2026年)。発生率は全受注に対する比率。

手作業が残る2つを足しても全受注の4.2%です。残り95.8%は、条件を決めれば機械に任せられます。自動処理率が3割で止まるのは、この4.2%に合わせて全件を目視しているからです。

倉庫側の作業まで含めると、同梱の扱いも変わります。倉庫や配送の仕組みは物流システム開発の事例で解説しています。

この章のポイント: 例外は「なくす」ものではなく「切り分ける」ものです。人が見る4%と機械に任せる96%を分けてください。

10在庫・会計・顧客データへの引き渡し

要点: 受注の自動化は出荷で終わりません。在庫、会計、顧客データの3つへ正しい数字が流れて完成します。手作業で残すと、浮いた時間が月末に戻ってきます。

  • 在庫。 出荷実績が各チャネルの在庫数へ戻る必要があります。遅れると売り越しが起きます。詳しくは楽天・Amazonと自社ECをつなぐ在庫の一元管理をご覧ください。
  • 会計。 売上の計上日、消費税の区分、決済手数料の按分を月次で渡します。CSVの手作業でつないでいる店舗様は、いまも多いです。
  • 顧客データ。 誰が何を何回買ったかが残らないと次の販促が組めません。受注データを顧客単位に束ねます。

この3つをいまもExcelでつないでいるなら、そちらが先かもしれません。判断の目安はExcel業務をシステム化すべき5つのサインにまとめました。

この章のポイント: 受注処理だけ速くしても、月末に手作業が残れば総量は減りません。出口の3つまで含めて設計してください。

11自動化を進めた12か月|自動処理率と処理時間の推移

要点: 改修を担当した1店舗の12か月です。着手前の自動処理率は31%、1件あたり4分10秒。12か月後には86%、45秒になりました。受注が倍の繁忙期でも、工数は着手前を下回っています。

自動化着手からの12か月|受注件数・自動処理率・処理時間の推移
ECサイト1件について、自動化着手前から12か月間の月間受注件数、自動処理率、受注1件あたりの処理時間、受注処理の月間工数の推移をまとめた時系列表
時期 月間受注件数 自動処理率 1件あたり処理時間 月間工数
2025年4月(着手前) 420件 31% 4分10秒 29時間
2025年6月 455件 48% 2分50秒 21時間
2025年8月 610件 62% 2分05秒 21時間
2025年10月 580件 71% 1分35秒 15時間
2025年12月 890件 78% 1分10秒 17時間
2026年2月 640件 84% 50秒 9時間
2026年3月 700件 86% 45秒 9時間

出典:ZenWeb Japanが改修を担当したECサイト1件の推移(日本国内、2025〜2026年)。自動処理率は一度も手で修正せずに出荷指示まで進んだ注文の割合。

受注が倍になった12月の月間工数は17時間。半分以下の件数で29時間かかっていた着手前より軽くなっています。

6月から8月は自動処理率が14ポイント上がったのに、月間工数は21時間のままです。受注件数が1.3倍になったためです。件数が増える局面では、自動化の効果は「時間が減る」ではなく「増えない」という形で現れます

この章のポイント: 自動化の成果を削減時間だけで測らないでください。件数が伸びても工数が横ばいなら十分な成果です。

12よくある失敗|自動化したのに手間が増える3つの型

要点: 自動化したのに楽にならない現場には3つの型があります。例外を全部システムに載せた、連携が一方通行で失敗に気づけない、人が全件を目視している。いずれも設計段階で避けられます。

  1. 例外をすべてシステムに載せてしまった。 要望を全部拾うと条件分岐だらけになります。費用がかかるうえ、担当者が設定を理解できず、手作業に戻ります。
  2. 連携が一方通行になっている。 出荷指示は自動で飛ぶのに、倉庫からの結果が戻らない。追跡番号だけ手入力が続きます。行きと帰りの両方を設計してください。
  3. 最後に人が全件を目視している。 いちばん多い型です。目視するのは、システムが「要確認」と印をつけた注文だけにしてください。

3つ目はとくに多い型です。全件を見ている限り、件数が増えれば時間も増えます。最初の1か月だけ抜き取りで確認し、あとは手を離してください。

この章のポイント: 自動化して楽にならないときは、機能ではなく運用を疑ってください。ほとんどが3つの型のどれかです。

自動化したのに楽になっていない、というご相談も多いです。

既存の仕組みを拝見し、どこで止まっているかを切り分けたうえで、直す順番をご提案します。 ECサイトの開発について見る →


13費用の考え方|開発費が見合う分岐点

要点: 判断は引き算でできます。いまの受注処理にかかる月あたりの人件費から、自動化後の見込みを引く。その差額で開発費を割れば回収月数が出ます。24か月以内なら投資に見合います。

月500件、1件4分の手作業なら月に約33時間。時給1,800円なら月およそ6万円です。

自動化後に月5時間まで縮めば人件費は月9,000円、差額は月5万1,000円。連携部分の開発に120万円なら回収は約24か月です。月額の利用料が乗るぶん、実際はもう少し延びます。

この数字だけ見ると微妙かもしれません。実務で効くのは件数が増えても人を増やさずに済むことと出荷事故が減ることです。誤出荷は送料の往復に加え、信用の回復にも時間がかかります。見積書の読み方はシステム開発の見積もりの見方で解説しています。

この章のポイント: 回収期間が24か月を超えるなら、既製サービスの導入と運用の見直しで足ります。無理に作る必要はありません。

14制作会社に頼む範囲|自社でやることとの線引き

要点: 業務のルールを決めるのは自社、止まらない仕組みに落とすのが制作会社です。丸投げすると現場に合わない仕組みになり、全部を自社で抱えるとつなぎ目で行き詰まります。

役割は次のとおりです。

  • 自社で決めること。 何を例外とするか、どこまで人が見るか、締切をいつにするか。業務の判断であり外注できません。
  • 制作会社が担うこと。 ルールを設定と実装に落とし、失敗しても止まらない連携を組み、担当者が自分で触れる管理画面を用意することです。
  • 一緒に進めること。 工程ごとの計測と優先順位づけです。数字を見ながら決めると早く進みます。

管理画面は、先に画面の並びを描いてから作ると手直しが減ります。進め方はワイヤーフレームの作り方と制作の流れと同じです。依頼先の選び方はECサイト制作会社の選び方にまとめています。

中小企業庁の2025年版 中小企業白書では、「営業活動や受発注管理のオンライン化」がデジタル化を押し上げる有効な取組として挙げられ、2024年に人手不足による倒産が過去最多を記録したことにも触れられています。受注の自動化は、効率化というより人手不足への備えに変わりつつあります

この章のポイント: 「決めるのは自社、止まらないように作るのは制作会社」。この線引きが成否を分けます。

15まとめ|EC受注の自動化を進める5つの手順

要点: ここまでを着手順にまとめます。工程ごとの計測から始め、例外を減らす決めごとを先に済ませ、そのうえで手段を選ぶ。この順番なら、費用をかけすぎずに自動処理率を上げられます。

次の5つの順で進めてください。

  1. 8つの工程ごとに秒数を数える。 1週間ぶんで構いません。どこが重いかを数字で押さえます。
  2. 件数×手直しで優先順位をつける。 困っている順ではなく、削減時間の大きい順にします。
  3. 例外を減らす決めごとを先に済ませる。 配送オプション、送料の型、入金待ちの上限、変更依頼の締切の4つです。
  4. 受注件数に合った手段を選ぶ。 月100件までは標準機能、100〜2,000件は一元管理システム、それ以上は連携開発です。
  5. つなぎ目を重複・通知・再実行の3点で設計する。 そのあと在庫・会計・顧客データへの引き渡しに広げます。

受注が増えるのは良い知らせです。その知らせを深夜の作業ではなく次の施策に回せるようにする。それが受注自動化の目的です。ECサイトの制作・構築のご相談は、公開後の改修だけでも承っています。


16よくある質問

要点: EC受注の自動化について、よくいただく質問にお答えします。着手する件数の目安、費用の幅、自動処理率の上限、カートを変えずに進められるか、自社出荷でも可能かの5点です。

1. EC受注の自動化は、月何件くらいから検討すべきですか

月100件を超えたあたりが目安です。担当した案件では、月300件を超えると受注処理そのものより訂正対応のほうが時間を取るようになりました。件数が少なくても、店舗が3つ以上なら早めの検討をおすすめします。

2. 受注の自動化にはどのくらいの費用がかかりますか

一元管理システムの導入なら初期30〜80万円、月額1〜5万円が中心です。連携部分まで作るなら80〜250万円、受注基盤から開発するなら300万円以上をみておいてください。

3. 自動処理率はどこまで上げられますか

担当した案件では86%が上限に近い水準でした。同梱やキャンセル・変更依頼が4%ほど残り、人の判断が要ります。9割を超える店舗は配送オプションを絞り、変更依頼の締切を明確にしています。

4. カートを乗り換えずに受注だけ自動化できますか

できます。多くのご依頼は、いまのカートと倉庫はそのままに、受注の取り込みと出荷指示の受け渡しだけを作り直す形です。乗り換えはデータ移行が伴い、費用も期間もふくらみます。

5. 倉庫を委託していない自社出荷でも自動化できますか

できます。出荷指示の送り先が、倉庫会社ではなく社内の作業場になるだけです。ピッキングリストと送り状を自動発行し、追跡番号を各店舗へ書き戻すところまで組めます。

受注処理、あと何時間削れるか調べてみませんか。

いまの受注フローと直近の注文データから、工程ごとの所要時間と自動化できる割合を計算してご報告します。そのうえで、設定の見直しで済む部分と開発が要る部分に分け、費用と期間の見込みをご提示します。2000年創業のZenWeb Japanが、日本品質を適正価格でご提供します。

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