01はじめに|この記事でわかること
要点:この記事では、ドメインとサーバーの更新忘れが起きる原因、失効したときに何が止まるのか、そして戻せる期間の限界を整理します。そのうえで、社内で続けられる管理のかたちをご紹介します。ホームページ制作を依頼する前でも、公開したあとでも使える内容です。
「ドメインの更新、どこで払っていましたっけ」。長く運営しているお客様から、いちばん多くいただく質問がこれです。
ドメインは1年ごとの更新です。期限が来ても、誰かが止めに来るわけではありません。静かに期限を迎えて、ある朝サイトが見えなくなり、メールも届かなくなる。そこで初めて気づきます。
やっかいなのは、更新忘れが「気をつけていれば防げる問題」だと思われていることです。実際に起きた例をたどると、担当者はきちんとしていました。止まっていたのは、支払いのカードか、お知らせメールの宛先でした。
この記事は、社内でホームページの管理を任されている方に向けて書いています。専門の情報システム部門がなく、総務や広報の方が兼任で見ている——そんな会社を想定しました。専門知識がなくても、今日から手を動かせる内容にしています。
ここでは、2000年創業のWeb制作会社ZenWeb Japanが、引き継いだサイトで実際に見てきた原因と、社内で続けられる管理の形をまとめます。これからドメインを取る方は、先に独自ドメインの取得方法もあわせてご覧ください。
まずは更新のしくみと自動更新の設定について、動画で全体像をつかんでおきましょう。
【公式解説】ドメイン更新とは?期限切れでサイトが消える前の対策と「自動更新」の設定手順|お名前.com
出典動画:お名前.com(YouTube)
02更新忘れが起きる本当の理由
要点:ドメインの更新忘れは、担当者の不注意で起きるものではありません。支払いに登録したカードが期限切れになっていた、お知らせメールの宛先が退職者のままだった。この2つでほとんどを説明できます。
更新の連絡は、たいてい届いています。届いていても、読む人がいない。それが実態です。
たとえば、5年前にサイトを作ったときの担当者がすでに退職している。管理画面に登録されたメールアドレスはその人のもので、いまは受信できない。カードも、その人名義の法人カードで、更新されないまま期限を迎えている。ここまでそろうと、誰も気づけません。
実際にご相談をいただいた失効の背景を並べると、こうなります。
- 支払い手段が使えなくなっていた。カードの有効期限切れ、限度額オーバー、口座の残高不足。自動更新を設定していても、決済が通らなければ更新されません。
- お知らせの宛先が生きていない。退職者のアドレス、使わなくなった転送設定、そもそも制作会社のアドレスが登録されたまま。
- 自動更新が最初から未設定だった。取得したときに「1年だけ」で申し込み、その後だれも設定を見直していない。
- 契約先が分からなくなっていた。ドメインとサーバーで会社が違い、どちらに何を払っているのか社内で追えない。
- お知らせが迷惑メールに入っていた。差出人が海外の登録事業者だと、フィルタに振り分けられることがあります。
どれも、気合いでは防げません。仕組みで防ぐしかないところです。ドメインの種類によって管理のしやすさも変わるので、co.jpと.comの違いもあわせて確認しておくと安心です。
もう一つ、見落とされやすい事情があります。ドメインとサーバーの契約は、金額が小さいのです。年間で数千円から2万円ほど。経理から見ると、承認を必要としない少額の支払いです。そのため、金額の大きい契約とは違って、更新のタイミングで誰かの目に触れる機会がありません。
金額が小さいのに、止まったときの影響は大きい。この非対称さが、更新管理をやっかいにしています。だからこそ、支払いの大きさではなく、止まったときの影響の大きさで管理の手間を決めてください。
03.jpと.comで「期限」の考え方が違う
要点:.jpは登録日の1年後の「月末」が期限で、廃止の手続きをしなければ自動で1年延びます。.comなどは登録日の1年後の「同じ日」が期限です。同じ更新でも、時計の進み方が違います。
ここは意外と知られていません。ドメインの種類で、期限のつき方も、更新の主語も違います。
.jpの場合。JPドメイン名を管理しているJPRSは、登録年月日の1年後の月末を有効期限に設定します。そして、廃止の申請が出されないかぎり、JPRS側で1年間自動更新されます(JPRS「JPドメイン名のライフサイクル」)。つまり、レジストリの側では更新が前提です。
では、なぜ.jpでも失効が起きるのか。申し込んだ会社(指定事業者)への支払いが止まり、その会社から廃止の申請が出されるからです。止まるのは登録そのものではなく、お金の流れのほうです。
.comや.netの場合。こちらは登録日の1年後の同じ日が期限です。運営ルールを決めているICANNは、登録事業者に対して、期限のおよそ1か月前と1週間前の最低2回、更新の連絡をするよう義務づけています。期限を過ぎて更新されなかった場合も、5日以内にもう1回連絡が必要です(ICANN「有効期限が切れたドメイン名の登録回復ポリシー」)。
連絡は必ず来ています。届かないのではなく、読まれていないだけです。
もう一つ違うのが、まとめて更新できるかどうかです。JPドメイン名は複数年での更新ができず、1年ごとの更新になります。一方で.comなどは、事業者によりますが数年分をまとめて申し込めます。長く使う予定のドメインなら、複数年で申し込んでおくと、期限を迎える回数そのものを減らせます。
逆にいえば、.jpを使っている会社は毎年必ず期限が来ます。「今年は大丈夫だった」が、来年の安心にはなりません。どの種類を使うか迷っている段階なら、ドメインの種類の違いもあわせてご覧ください。
なお、国内のJPドメイン名は2025年6月1日時点で1,800,706件が登録されており、そのうち企業が使うco.jpは48万件を超えています(JPRS発表)。それだけの数が、毎年どこかで期限を迎えています。
04失効するとサイトとメールに何が起きるか
要点:止まるのはサイトだけではありません。独自ドメインのメールも同時に送受信できなくなります。しかも更新のお知らせはそのメールに届くため、気づく手段まで一緒に失われます。
失効の影響で、いちばん痛いのはメールです。サイトが1日見えないのは、正直なところ取り返せます。取引先とのやり取りが止まるのは、そうはいきません。
順番に見ていきましょう。
- サイトが表示されなくなる。名前解決が止まるため、ブラウザではエラーか、事業者の案内ページが出ます。原因の切り分け方はサイトが表示されないときの確認手順にまとめています。
- メールの送受信が止まる。独自ドメインのメールアドレスを使っている場合、届いたはずのメールが送信元にエラーで戻ります。相手には「宛先が存在しない」と見えます。
- 更新のお知らせも届かなくなる。連絡先にそのドメインのアドレスを登録していると、失効した瞬間に通知が受け取れません。ICANNも、登録するメールアドレスにはそのドメインを使わないよう推奨しています。
- SSL証明書の更新も止まる。ドメイン認証型の証明書は所有確認ができなくなり、再開後も設定のやり直しが要ります。詳しくはSSL証明書の種類と費用をご覧ください。
影響は、復旧したあとにも少し残ります。止まっている間に送られたメールは、送信元でエラーになって戻ります。相手からすると「宛先が存在しない会社」に見えるため、担当者が個人のアドレスに切り替えてしまうこともあります。再開したあと、しばらく連絡が戻ってこない。そういうことが起こります。
ここで一つ、すぐにできる対策があります。ドメインの管理画面に登録する連絡先を、Gmailなど別のドメインのアドレスにしておくことです。作業は5分で終わりますが、効き目はいちばん大きいところです。
ついでに、通知の差出人アドレスを受信許可に入れておきましょう。海外の登録事業者から届く英語のメールは、迷惑メールと判定されやすいためです。届いているのに読まれない、という状態を先に潰しておきます。
自社の契約状況、いま説明できますか?
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05原因別・更新トラブルが起きた割合
要点:当社が引き継いだサイトで実際に起きた更新トラブルを原因別に集計すると、決済手段の期限切れが34%、通知メールの宛先が使われていないケースが26%でした。この2つで6割を占めます。
数字で見ると、直すべき順番がはっきりします。
| 起きた原因 | 割合 | 直し方 |
|---|---|---|
| 決済手段の期限切れ・残高不足 | 34% | 法人カードを登録し直す |
| 通知メールの宛先が使われていない | 26% | 部署共有のアドレスに変更 |
| 自動更新が設定されていなかった | 18% | 管理画面で自動更新をオン |
| 契約先や管理画面が分からない | 13% | 台帳を作って一元化 |
| 通知が迷惑メールに振り分けられた | 9% | 差出人を受信許可に登録 |
出典:ZenWeb Japanが引き継いだ既存サイトの記録、2024〜2026年、日本国内。
上の2つは、どちらも管理画面を開けば数分で直せます。年に一度でも見ておけば、6割のトラブルは起きません。通知先については、独自ドメインメールの作り方もあわせて確認しておくと、どのアドレスが自社の管理下にあるかを整理できます。
3番目の「自動更新が設定されていなかった」も、原因としては単純です。取得したときに1年分だけ申し込み、そのまま忘れている。設定の画面はどの事業者にもあるので、いま一度ご確認ください。オンになっていれば、あとは支払いさえ通れば毎年続きます。
逆に、4番目の「契約先が分からない」は時間がかかります。請求書や過去のメールをさかのぼり、どの会社に何を払っているのかを洗い出す作業になるためです。だからこそ、分からなくなる前に台帳を作っておく価値があります。
06期限が切れたとき、最初にやること
要点:失効に気づいたら、原因を調べる前にまず更新の手続きを進めてください。戻せる期間には限りがあり、1日の差で費用も結果も変わります。原因究明はあとで構いません。
止まっているとき、つい「なぜ止まったのか」から調べたくなります。気持ちは分かりますが、順番が逆です。まず戻す。話はそれからです。
失効に気づいたときの手順
連絡が取れる状態であれば、次の順番で進めてください。半日あれば、たいていここまで終わります。
- ドメインの状態を確認する。Whois検索で有効期限と現在の状態を調べます。まだ期限内なのか、廃止の扱いに入っているのかで、この先の対応が変わります。
- 契約している会社の管理画面にログインする。ログインできない場合は、パスワード再発行より先にサポート窓口へ連絡してください。窓口の対応には時間がかかります。
- 更新の手続きと支払いを済ませる。登録済みのカードが使えないことが多いので、別の支払い方法を用意しておくと早く進みます。
- 復旧を確認する。更新後、名前解決が戻るまで数時間かかることがあります。手順はDNS設定の方法にまとめています。
- 原因を記録して、同じことが起きない形にする。ここでようやく原因の確認です。連絡先と支払い方法を直し、台帳に書き残します。
手順の2番目でつまずく方が多いので、補足します。管理画面にログインできないとき、パスワードの再発行メールは登録済みのアドレスに送られます。そのアドレスが使えないから困っているわけですから、この道は塞がっています。
その場合はサポート窓口に連絡し、本人確認をしたうえで登録情報を変更してもらいます。会社の登記事項証明書や、契約時の書類を求められることが多いので、先に用意しておくと早く進みます。ここで数日かかることもあるため、回復期間が短いドメインでは急いでください。
なお、サイトが見えない原因は失効だけとは限りません。サーバーの障害や設定ミスのこともあります。切り分けの手順はサイトが表示されない原因と確認手順で詳しく扱っています。
07種類別・失効してから戻せる期間
要点:JPドメイン名は廃止された月の1日から20日までが登録回復期間です。.comなどは削除後30日間の再登録猶予期間が設けられています。期間を過ぎると、同じ文字列を他社が取得できる状態になります。
公開されているルールを、種類ごとに1枚にまとめました。自社のドメインがどの行に当たるか、確認してみてください。
| 種類 | 有効期限の決まり方 | 戻せる期間 | ルールの出どころ |
|---|---|---|---|
| 汎用JP(example.jp) | 登録日の1年後の月末 | 廃止された月の1日〜20日 | JPRS |
| 属性型JP(example.co.jp) | 登録日の1年後の月末 | 廃止された月の1日〜20日 | JPRS |
| 都道府県型JP(example.tokyo.jp) | 登録日の1年後の月末 | 廃止された月の1日〜20日 | JPRS |
| .com / .net など | 登録日の1年後の同じ日 | 削除後30日間(再登録猶予期間) | ICANN |
出典:JPRS「JPドメイン名のライフサイクル」およびICANN「登録回復ポリシー」をもとに整理。2026年8月時点。
自社のドメインの期限は、Whois検索で調べられます。JPドメイン名ならJPRSの検索ページ、.comなどは契約している会社の管理画面か、事業者が用意している検索窓から確認できます。台帳を作る前に、まずここで実際の期限を確かめてください。記憶と違っていることが、よくあります。これから新しく取得する予定があれば、独自ドメインの取得方法で費用と決め方も確認できます。
気をつけたいのは、JPドメイン名の登録回復期間が「日数」ではなく「その月の1日から20日まで」で決まっている点です。月末に廃止されると、実質的に猶予は3週間ほど。月初に気づけるかどうかで、結果が変わります。
08自動更新をオンにしても安心できない理由
要点:自動更新は「決済が通ること」が前提の仕組みです。カードが期限切れなら、設定がオンでも更新されません。しかも失敗した連絡は、届かないメールアドレスに送られます。
自動更新にしているから大丈夫、というお声をよくいただきます。ただ、自動更新が守ってくれるのは「手続きを忘れること」だけです。お金が動かなければ、そこで止まります。
そして厄介なのが、決済に失敗したときの流れです。事業者は失敗を知らせてくれますが、送り先は管理画面に登録されたメールアドレス。そのアドレスが生きていなければ、失敗したことすら誰も知りません。設定はオン、更新はされない、通知は届かない。この3つがそろうと、期限を越えます。
さらに注意したい点があります。事業者によっては、決済に失敗した時点で自動更新の設定そのものが外れます。つまり、あとからカード情報を新しくしても、自動更新は再開されません。設定画面をもう一度開いて、オンにし直す必要があります。ここを見落とすと、翌年もまた同じことが起こります。
ですから、自動更新をオンにしたうえで、次の3点をセットで確認してください。
- 登録カードの有効期限を確認する。更新月の3か月前までに切れていないか。切れそうなら先に差し替えます。
- 連絡先を部署共有のアドレスにする。個人のアドレスは、退職や異動でいずれ切れてしまいます。
- サーバー側の契約も同じ日に確認する。ドメインだけ更新されて、サーバーが止まることもあります。共用・VPS・専用サーバーの違いによって、契約の期間や更新の方法も変わります。
サーバーについても、ひと言添えておきます。ドメインとサーバーは別の契約で、更新の周期も違うことがほとんどです。ドメインは1年ごと、サーバーは3か月ごとや月ごと。しかも支払い方法が別に登録されていることもあります。ドメインが無事でも、サーバーの支払いが止まればサイトは表示されません。
自動更新は便利です。ただ、便利さの土台になっているのは、生きている決済手段と、読まれる連絡先。そこが崩れると、自動更新も一緒に崩れます。
更新管理まで含めて任せたい場合は。
当社ではサイトのメンテナンスとあわせて、ドメインとサーバーの更新管理も承っています。 WordPress制作・保守を見る →
09従業員規模別・契約先が分かれている割合
要点:ドメイン・サーバー・メールの契約先が1社にまとまっている会社は3割ほどです。規模が大きくなるほど分散し、51名以上では4割近くが3社以上に分かれています。契約先が増えるほど、更新日も増えます。
更新管理が難しくなる最大の理由は、契約先が1つではないことです。実際の分かれ方を見てみましょう。
| 従業員規模 | 1社にまとまる | 2社に分散 | 3社以上に分散 |
|---|---|---|---|
| 〜10名 | 44% | 40% | 16% |
| 11〜50名 | 28% | 45% | 27% |
| 51〜100名 | 19% | 42% | 39% |
| 101名以上 | 15% | 38% | 47% |
出典:ZenWeb Japanが引き継いだ既存サイトの契約状況、2024〜2026年、日本国内。
分散そのものが悪いわけではありません。メールだけクラウドサービスに移す、といった判断には理由があります。問題は、分かれた事実が社内で共有されていないことです。サーバー移転を機に契約先が増えたまま、記録が残っていない例もよく見かけます。
分散が進む流れには、だいたい共通の形があります。最初はドメインもサーバーも同じ会社で申し込みます。数年後にメールの容量が足りなくなり、メールだけ別のサービスへ。さらにサイトを作り直すとき、制作会社の勧めでサーバーを移す。こうして、気づくと3社になっています。
一つひとつの判断は正しいのです。ただ、そのたびに更新日と支払い先が増えていきます。だから、契約先を変えたときに台帳へ書き足す、という手順を移行作業の一部にしてください。移行が終わった時点では、まだ誰もが覚えています。半年後には誰も覚えていません。
10更新管理台帳に載せる項目
要点:台帳は表計算ソフト1枚で足ります。契約の対象、契約先、有効期限、支払い方法、通知先、社内の担当者、管理画面のURL。この7項目があれば、誰が見ても状況が分かります。
専用のツールは要りません。共有フォルダに置いた表計算ファイル1枚で十分です。大事なのは、項目をそろえることと、置き場所を1つに決めることです。
| 項目 | 書く内容 | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 契約の対象 | ドメイン名/サーバー/メール/SSL | 抜けを見つけるため |
| 契約先 | 会社名と問い合わせ窓口 | 困ったときの連絡先になる |
| 有効期限 | 年月日と更新の周期 | 確認の予定を組める |
| 支払い方法 | カードの名義と有効期限 | 決済失敗を先回りで防ぐ |
| 通知先アドレス | 管理画面に登録したアドレス | 読まれているかを確かめる |
| 社内の担当者 | 主担当と副担当の2名 | 1人だと不在時に止まる |
| 管理画面のURL | ログインページのアドレス | 探す時間をなくす |
置き場所も決めておきましょう。共有フォルダの決まった場所に1つだけ置き、個人のパソコンには保存しない。これだけで、誰かの退職時にファイルごと消える事故を防げます。見られる範囲は、経営層と総務、Web担当者の3者ぐらいが目安です。
パスワードは台帳に書かないでください。書くのは「どこで管理しているか」までにして、実物はパスワード管理ツールに預けます。台帳が共有ファイルである以上、そこが安全な置き場所にはなりません。
会社の合併や事業譲渡で契約者名義を移すときは、ドメイン移管の手順も一緒に確認しておくと、台帳の更新もれを防げます。
11気づいた時期別・復旧までの日数と費用
要点:期限前に気づけば費用はかかりません。期限を過ぎると復旧の手数料が発生し、回復期間の後半になるほど高くなります。当社が対応した案件では、気づくのが遅れるほど日数も費用も増えました。
時間が費用に変わる様子を、実際の対応記録から並べました。
| 気づいた時期 | 復旧までの日数 | 追加費用の目安 | サイトの停止 |
|---|---|---|---|
| 期限の1か月以上前 | 0日 | 0円 | なし |
| 期限の当日〜3日後 | 1日以内 | 0〜3千円 | 数時間 |
| 期限の4〜20日後 | 2〜5日 | 3千〜2万円 | 数日 |
| 回復期間の終盤 | 3〜7日 | 1万〜3万円 | 1週間前後 |
| 回復期間を過ぎた | 戻せない | 別ドメインの費用 | 恒久的 |
出典:ZenWeb Japanが対応した失効案件の記録、2024〜2026年、日本国内。金額は税別・事業者により異なります。
表に出ていないのが、止まっている間の損失です。問い合わせフォームからの連絡は届きません。求人に応募しようとした人はページにたどり着けません。取引先から届いた見積りの依頼も、送信元に戻ります。金額に換算しづらいぶん、あとから気づきにくい部分です。
最後の行がいちばん重い結果です。回復期間を過ぎたドメインは、他社が取得できる状態に戻ります。長く使ったドメインほど、名刺や取引先の宛先に残っているため、別の文字列への切り替えは想像以上に手間がかかります。実質的にはホームページのリニューアルに近い作業になり、印刷物の刷り直しまで含めると費用は大きく膨らみます。
12年1回の棚卸しと担当者の引き継ぎ
要点:年1回、決算や期初などの決まったタイミングで台帳を見直してください。あわせて、担当者が代わるときは管理画面の連絡先を必ず書き換えます。この2つで、失効の芽はほぼ摘めます。
台帳を作っても、更新しなければ古い紙になります。見直すきっかけを、業務のリズムに埋め込んでおきましょう。
おすすめは、決算後や期初など、毎年必ず来る時期です。「思い出したときに」では続きません。カレンダーに入れて、担当者2名で30分。それだけで足ります。
見直すのは4か所です。
- 有効期限が近い契約はないか。3か月以内に期限を迎えるものがあれば、その場で更新まで済ませます。
- 登録カードの期限は切れていないか。切れる予定があるなら、先に差し替えておきます。
- 通知先のアドレスは今も読まれているか。テストのメールを1通送って、届くかを確かめます。
- 担当者に変更はないか。主担当と副担当の2名が、いまも在籍しているかを見ます。
ここまで確認できれば、その年は安心して過ごせます。所要時間は、契約が5件までなら30分ほどです。
担当者が代わるときは、もう少し丁寧に進めます。退職や異動の当日ではなく、引き継ぎ期間のうちに、管理画面へ一緒にログインしてください。画面を開いて、連絡先を新しいアドレスに書き換える。この作業を口頭の申し送りで済ませると、まず抜けます。
あわせて、サイト自体の構成資料も引き継いでおくと安心です。ワイヤーフレームや画面設計の資料が残っていれば、次に改修するときの出発点になります。サーバーの構成を変えた記録も同じで、サーバー移転の手順を残しておくと、次の担当者が迷いません。
13まとめ|失効を防ぐ管理のかたち
要点:連絡先を別ドメインのアドレスにする、支払い手段を最新に保つ、契約を1枚の台帳にまとめる、年1回見直す。この4つで、ドメインの更新忘れはほぼ防げます。
ここまでの内容を、実際に手を動かす順番に並べ直します。ホームページ制作の打ち合わせでも、そのまま使える形にしました。
- まず連絡先を書き換える。管理画面に登録するメールアドレスは、そのドメイン以外のものにします。5分で終わって、効果は最大です。
- 支払い手段を確認する。カードの有効期限と名義を見て、退職者名義なら差し替えます。
- 自動更新をオンにする。ただし、決済が通ることが前提だと覚えておいてください。
- 契約を1枚にまとめる。対象・契約先・期限・支払い・通知先・担当者・管理画面。7項目で十分です。
- 期限の種類を確かめる。.jpは月末、.comは登録日と同じ日。回復期間の数え方も違います。
- 年1回、30分の棚卸しをする。決算後など、必ず来る時期に予定として入れます。
この6つは、どれも1日で終わります。むしろ難しいのは、来年も同じことをするための予定を、いま入れておくことのほうです。
更新管理は、うまくやる人が偉い仕事ではありません。誰がやっても同じ結果になる形を作れば、それで十分です。ZenWeb Japanでは、制作から公開後のメンテナンスまで一貫してお引き受けし、この管理の部分もあわせてご相談を承っています。
14よくある質問
要点:ドメインとサーバーの更新管理について、よくいただく質問をまとめました。失効までの流れ、自動更新の限界、通知が届かないときの対処、外部への委託が中心です。
1. ドメインの更新を忘れると、すぐにサイトは消えますか?
すぐには消えません。期限を過ぎると表示が止まりますが、登録情報が削除されるまでには猶予があります。JPドメイン名は廃止された月の20日まで登録回復を申請できます。.comなどは削除後30日間の再登録猶予期間が設けられています。
2. 自動更新にしておけば、更新忘れは起きませんか?
決済が通れば起きません。ただし登録したカードが期限切れだったり、限度額を超えていたりすると、設定がオンでも更新されないままになります。自動更新の設定と一緒に、支払い手段の有効期限も年1回確認してください。
3. 更新のお知らせメールが届きません。どうすればいいですか?
管理画面に登録されている連絡先アドレスを確認してください。退職者のアドレスや、そのドメイン自体のアドレスが登録されていることがよくあります。失効するとそのメールも止まるため、別のドメインのアドレスに変更しておくと安全です。
4. .jpと.comでは、更新のしくみが違うのですか?
違います。JPドメイン名は登録日の1年後の月末が有効期限で、廃止の申請がなければJPRSが1年ずつ自動更新します。.comなどは登録日の1年後の同じ日が期限で、事業者が期限前に2回以上の連絡をするルールになっています。
5. 更新の管理を制作会社に任せることはできますか?
お任せいただけます。ただし、契約の名義は自社のままにしておくことをおすすめします。名義まで制作会社にすると、取引を終えるときにドメインを引き取れないことがあります。管理を任せる場合でも、台帳は自社にも1部残してください。
6. ドメインは何年分まとめて更新できますか?
JPドメイン名は複数年での更新ができず、1年ごとの更新になります。.comや.netなどは、事業者にもよりますが数年分をまとめて申し込めます。長く使う予定があるなら、複数年で更新しておくと期限を迎える回数を減らせます。
7. 失効したドメインを他社に取られてしまうことはありますか?
あります。登録回復の期間を過ぎると、その文字列は誰でも登録できる状態に戻ります。長く運営して被リンクが多いドメインほど、第三者が取得するおそれがあります。回復期間内に手続きを終えることが、いちばん確実な対策です。
更新管理の見直しから、まとめてご相談ください。
ZenWeb Japanは2000年創業、日本品質を適正価格でご提供しています。契約状況の整理からドメインとサーバーの管理、公開後のメンテナンス体制まで一貫して対応します。お気軽にお問い合わせください。
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