ホームページ制作の基礎

独自ドメインメールの作り方|費用と設定手順

最終更新日:2026年8月12日 ZenWeb Japan 編集部
結論:独自ドメインのメールアドレスは、置き場所さえ決まれば半日で作れます。難しいのは作ったあとです。送信ドメイン認証を入れないと迷惑メールに入り、命名ルールなしで増やすと数年後に管理できなくなります。作る前に「どこに置くか」「どう増やすか」を決めておきましょう。

01はじめに|この記事でわかること

要点:この記事では、独自ドメインのメールアドレスの作り方を5つのステップで説明します。あわせて、置き場所ごとの費用、届かなくなる原因、社内での増やし方まで扱います。ホームページ制作と同時に整えたい方向けです。

「会社のメールを、gmail.comのままにしておくのはさすがにまずいでしょうか」。ホームページの打ち合わせで、後半になるとよく出てくる話題です。

作ること自体は簡単です。ドメインとサーバーがそろっていれば、管理画面で数分あれば1つ目ができます。難しいのはそのあと。「送ったのに届いていないと言われた」「担当が辞めたあと、誰も受信箱を開けていなかった」といった相談が続きます。

ここでは、2000年創業のWeb制作会社ZenWeb Japanがメール環境の構築で使っている順番を、そのまま公開します。ドメインがまだの方は、先に独自ドメインの取得方法をご覧ください。

この章のポイント:つまずくのは作る作業ではなく、作ったあとの設定と運用です。置き場所と増やし方を先に決めておくと、あとが静かになります。

まずは作成画面の雰囲気をつかんでおきましょう。レンタルサーバー事業者の手順動画を先に見ておくと、後半が読みやすくなります。

独自ドメインを使ったメールアドレスの作り方【さくらのレンタルサーバ】

出典動画:【公式】さくらインターネット カスタマーサポート まりな(YouTube)


02独自ドメインメールとフリーメールの違い

要点:独自ドメインメールは、自社で取得したドメインを使うアドレスです。フリーメールとの一番の違いは、会社の資産になること。ドメインの種類によっては、法人であることも伝わります。

見た目の印象だけの話ではありません。運用の面で差が出るところが3つあります。

  • アドレスを自分たちで決められる。info・sales・support のように、役割ごとのアドレスを必要なだけ作れます。人が入れ替わっても、そのまま残せます。
  • 会社の管理下に置ける。退職者のアドレスを止める、受信内容を引き継ぐ、といった操作が管理者側でできます。
  • 取引先の受信箱で弾かれにくい。企業のメールサーバーには、フリーメールを機械的に振り分ける設定が珍しくありません。

弱点もあります。ドメインの契約が切れると、サイトより先にメールが止まります。しかも、気づくのはたいてい取引先です。更新の管理は必ずセットで考えてください。

この章のポイント:独自ドメインメールの価値は、見た目より「会社の管理下に置けること」にあります。その代わり、ドメインの更新管理が止まると全部が止まります。

03置き場所別・費用と設定日数の実際

要点:費用は置き場所で10倍近く変わります。サーバー付属なら10アドレスで月1,000〜2,000円、グループウェア型は人数分の課金で月1万円前後。人数と共有の必要性で決めましょう。

同じ10アドレスでも、どこに置くかで請求書の桁が変わります。案件を置き場所ごとに集計しました。

置き場所別・採用比率と月額の目安
メールの置き場所ごとの採用比率と月額目安
メールの置き場所 採用比率 月額の目安(10アドレス) 設定完了までの日数
レンタルサーバー付属のメール 47% 1,000〜2,000円 1日
グループウェア型(Google Workspace・Microsoft 365 など) 34% 8,000〜20,000円 3日
メール専用のホスティング 13% 3,000〜6,000円 2日
自社・クラウドで自前構築 6% 案件により変動 10日

出典:ZenWeb Japanが対応したメール環境の構築・移行案件の集計、2024〜2026年、日本国内。月額は税抜の目安。

採用がいちばん多いのは、サーバー付属のメールです。サイトと同じ契約に含まれるため、追加費用がほぼかかりません。5名前後の会社なら、まずここで十分です。

グループウェア型は人数で課金されるので、人が増えるほど費用も伸びます。それでも選ばれるのは、共有カレンダーやファイル共有まで一緒に使えるからです。10名を超えて共有の仕組みが必要ならグループウェア型、それ以下ならサーバー付属。この線引きで、ほとんどの会社が落ち着きます。

この章のポイント:10名以下ならサーバー付属で十分、共有の仕組みが欲しくなったらグループウェア型へ。この順番なら無駄になりません。

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04独自ドメインメールの作り方|5つのステップ

要点:独自ドメインメールは、ドメインの用意、置き場所の決定、MXレコードの設定、アドレスの作成、メールソフトの設定の5ステップで作れます。DNSの反映を待っても、半日から1日で送受信まで確認できます。

独自ドメインのメールアドレスを作る手順

順番を飛ばすと、あとから戻る作業が発生します。上から順に進めてください。

  1. 独自ドメインを用意する。サイトで使っているドメインがあれば、そのまま使えます。管理会社と更新期限も、この時点で控えておきましょう。
  2. メールを置く場所を決める。サーバー付属、グループウェア型、メール専用ホスティングの3択です。先に決めないと、次のDNS設定がやり直しになります。
  3. DNSのMXレコードを設定する。メールをどのサーバーへ届けるかを指定する設定です。ドメインもサーバーも同じ会社なら自動で入ることが多く、別会社なら手で入力します。詳しい入力方法はDNS設定の方法にまとめています。
  4. メールアドレスを作成する。管理画面で、ユーザー名とパスワードを決めて登録します。まずは info@ など代表となる1つだけに。全員分をいきなり作ると、命名ルールを決める前に固まります。
  5. メールソフトに設定して送受信を確認する。受信方式はIMAP、ポート番号は事業者の案内どおりに。送信時の認証(SMTP認証)を忘れると、受信はできるのに送信だけ失敗します。社外宛てに1通送り、返信も届けば完了です。

DNSの反映には時間差があります。直後に届かなくても、数十分から数時間は様子を見てください。慌てて設定を変えると、原因がわからなくなります。

この章のポイント:置き場所を決めてからDNSに触る。この順番さえ守れば、作業は半日で終わります。最初に作るのは代表アドレス1つで十分です。

05作った直後にやる送信ドメイン認証

要点:アドレスを作ったら、その日のうちにSPFとDKIMを設定してください。Googleは2024年2月から、Gmail宛ての全送信者にSPFまたはDKIMを求めています。未設定だと、正しく送ったメールでも迷惑メールに入ります。

Googleのメール送信者のガイドラインでは、2024年2月1日以降、Gmail宛てに送るすべての送信者に、送信元ドメインへのSPFまたはDKIMの設定を求めています。1日5,000件を超える送信者には、SPF・DKIM・DMARCの3つすべてが必要です。取引先にGmailの担当者が1人でもいれば、他人事ではありません。

3つの設定は、役割が違います。

設定 役割 設定する場所
SPF どのサーバーから送るかを宣言する DNSのTXTレコード
DKIM 署名で、改ざんされていないことを示す メールサーバー側で有効化+DNS
DMARC 認証に失敗したメールの扱いを指示する DNSのTXTレコード

SPFとDMARCはDNSのTXTレコードとして追加します。管理会社がわからない方は、独自ドメインの取得方法で確認手順をご覧ください。総務省もJPドメイン名の送信ドメイン認証技術の設定状況を継続して調査しており、国内でも設定が当たり前になりつつあります。

この章のポイント:アドレスを作る作業と、届く状態にする作業は別物です。SPFとDKIMは作った当日に済ませましょう。

06認証設定の有無別・迷惑メール相談率

要点:認証を何も設定していないドメインでは、6割の案件で「迷惑メールに入る」という相談が出ています。SPFとDKIMの両方を入れると1割を切り、DMARCまで加えるとさらに下がります。

設定の有無で、どれくらい差が出るのか。引き継いだドメインを認証の状態ごとに集計しました。

認証設定の状態別・迷惑メール判定の相談率
送信ドメイン認証の設定状態ごとの案件割合と、迷惑メール判定の相談が出た割合
認証設定の状態 案件の割合 迷惑メール判定の相談率
何も設定していない 5% 61%
SPFのみ 38% 24%
SPF+DKIM 41% 9%
SPF+DKIM+DMARC 16% 4%

出典:ZenWeb Japanが引き継いだドメインの集計、2024〜2026年、日本国内。バーの長さは相談率。

差がいちばん大きいのは、未設定とSPFのみの間です。一段上がるだけで相談率は3分の1近くまで下がります。さらにDKIMを足すと1割を切ります。管理画面のチェックひとつで済むことも多く、費用もかかりません。

この章のポイント:認証未設定のドメインは、6割が「届かない」相談につながります。SPFとDKIMをそろえるだけで、その多くは起きません。

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07アドレスの命名ルールを先に決める

要点:アドレスは、役割用と個人用の2種類で考えます。役割用は info・sales のように用途で、個人用は姓や姓名で統一する。先に決めておくと、人が増えても辞めても迷いません。

技術の話ではありませんが、あとから直すのがいちばん大変です。最初の1年は困りません。困るのは、担当者が変わったときです。

  • 問い合わせ窓口は役割用にする。名刺やホームページに載せるのは info@ や contact@ に。個人名だと、その人が異動しただけで問い合わせが届かなくなります。
  • 個人用の書き方を1つに決める。姓だけ、姓と名をつなぐ、頭文字と姓。どれでも構いませんが、途中で変えないでください。同姓の社員が入ったときの決め方まで含めておくと安心です。
  • よくある文字列は、狙われる前提で扱う。info@ のような定番のアドレスは推測されやすく、迷惑メールや不正アクセスの的になりがちです。窓口としては使いつつ、ログイン用のIDは別に分けておきましょう。
  • 退職時の扱いを先に書いておく。すぐ削除するのか、一定期間は転送するのか。ルールがないと、その都度の判断になり、引き継ぎ漏れが起きます。

紙1枚で構いません。作り始める前に決めておくと、全社に周知し直す手間がなくなります。

この章のポイント:役割用と個人用を分け、退職時の扱いまで先に決めておく。この一手間が、数年後の引き継ぎ漏れを防ぎます。

08従業員規模別・アドレス数と月額の中央値

要点:アドレス数は従業員数より多くなります。5名の会社で中央値4つ、20名規模で14、50名規模で38。役割用が人数と別に積み上がるため、人数だけの見積りでは足りません。

「何アドレス必要ですか」と聞かれて人数をそのまま答えると、足りなくなります。内訳を見てみましょう。

従業員規模別・アドレス数と月額の中央値
従業員規模ごとの総アドレス数、うち役割用アドレス数、月額合計の中央値
従業員規模 総アドレス数 うち役割用 月額合計の中央値
1〜5名 4 1 1,200円
6〜20名 14 3 9,800円
21〜50名 38 5 28,000円
51名以上 76 8 62,000円

出典:ZenWeb Japanが構築・移行を支援した企業の集計、2024〜2026年、日本国内。月額は税抜。

役割用を追加するときも、MXレコードの設定は最初の1回で済みます。注目したいのは伸び方です。人数が10倍になっても役割用は8つ前後で頭打ち。会社の窓口の数は、社員数ほどには増えません。人数分+役割用で見積もると実態に近づきます。

この章のポイント:役割用を別枠で数えておくと、契約プランの選び直しが起きにくくなります。

09既存アドレスからの切り替えで受信漏れを防ぐ

要点:乗り換えの受信漏れは、切り替えた瞬間ではなく、その後の数か月に起きます。旧アドレスを最低3か月は生かして転送し、その間に取引先へ案内する。この重ね方で防げます。

難しいのは、すでに動いているアドレスから移るときです。取引先は、思っているほど早くアドレス帳を書き換えてくれません。案内を出しても、半年後に旧アドレス宛てで届きます。だからこそ、次の順番で進めます。

  1. 新アドレスを作り、送受信を確認する。旧アドレスはまだ触りません。
  2. 旧アドレスから新アドレスへ転送をかける。これで旧アドレス宛てのメールも手元に集まります。
  3. 署名と名刺、サイトの表記を変える。問い合わせフォームの通知先も忘れずに確認してください。
  4. 取引先へ案内を出す。本文の目立つ位置に、変更前と変更後の両方を書きます。
  5. 3か月後に旧アドレスの流入を確認する。まだ届いているなら、その相手に個別で案内します。

サーバーごと引っ越す場合は、過去のメールを移す作業が加わります。手順はサーバー移転の手順にまとめています。旧サーバーをすぐ解約しないことだけは、覚えて帰ってください。

この章のポイント:切り替えは、旧アドレスを止めた日ではなく、届き続ける数か月をどう受け止めるかで決まります。転送を先に、解約は最後に。

10つまずいた工程別・相談内訳と解決時間

要点:相談がいちばん多いのはメールソフトの設定で31%。ただし解決は1時間ほどです。厄介なのは旧アドレスの切り替えで、15%ながら気づくのが遅く、解決まで平均2日かかっています。

どこでつまずき、気づくまでにどれくらいかかるのか。工程別に整理しました。

つまずいた工程別・相談割合と解決時間
メール設定でつまずいた工程ごとの相談割合、気づいたきっかけ、解決までの平均時間
つまずいた工程 相談の割合 気づいたきっかけ 解決までの平均
メールソフトの設定 31% そもそも送受信できない 1時間
DNSのMXレコード 22% 一部の相手からだけ届かない 4時間
送信ドメイン認証 19% 迷惑メールに入っていると言われた 1日
旧アドレスからの切り替え 15% 後日、受信漏れが判明 2日
容量・保存期間 8% ある日から受信できなくなった 3時間
退職者アドレスの扱い 5% 引き継ぎ漏れの発覚 1日

出典:ZenWeb Japanに寄せられたメール関連の相談の集計、2024〜2026年、日本国内。

この表は「気づいたきっかけ」の列から読んでください。上の2つはその場で気づけます。困るのは下の方、誰かに指摘されて初めてわかる種類です。気づけないものほど、損失が静かに積み上がります。

この章のポイント:すぐ気づけるトラブルは軽いものです。指摘されて初めてわかる認証と切り替えに、時間を先に使ってください。

サイトの制作とあわせて、依頼できます

ZenWeb Japanでは、メール環境の設計をホームページ制作の工程に組み込んで進めています。 WordPress制作の内容を見る →


11自分で作るか、制作会社に任せるか

要点:新規で数アドレス作るだけなら、自社で十分です。判断が分かれるのは、すでに使っているアドレスがある場合とDNSを他社が管理している場合。2つ重なったら、依頼したほうが早く終わります。

すべてを外注する必要はありません。線引きの目安です。

  • 自社で進めやすいケース。新しいドメインで、まだ誰も使っていない。サーバーとドメインが同じ会社。アドレスは5つ以内。
  • 依頼を検討したいケース。いま使っているアドレスがある。DNSを別会社が管理している。過去のメールも移したい。ここまで来ると、確認と調整の手間が作業時間を上回ります。
  • 迷ったら棚卸しだけ頼む。ドメインの管理会社、DNSの管理先、いまのメールの置き場所。この3つの整理だけでも、判断が楽になります。

サイト制作と同時に進めるなら、ワイヤーフレームを作る時点で問い合わせフォームの通知先アドレスまで決めておきましょう。SSL証明書の準備も同じ時期に発生するので、まとめて片づけると公開直前が楽になります。

この章のポイント:新規なら自社で十分。既存アドレスの引き継ぎとDNSの他社管理が重なったら、依頼を考えるタイミングです。

12まとめ|失敗しない決め方

要点:置き場所を決め、MXレコードを設定し、アドレスを作り、認証を入れる。この順番なら失敗しません。作る作業より、命名ルールと切り替え手順に時間をかけてください。

決める順番だけ、最後に整理しておきます。

  1. 人数と共有の必要性から、置き場所を決める
  2. 役割用と個人用の命名ルールを、紙1枚にまとめる
  3. MXレコードを設定し、代表アドレスを1つ作る
  4. その日のうちにSPFとDKIMを入れる
  5. 既存アドレスがあれば転送を先に、解約は最後に

独自ドメインのメールアドレスの作り方そのものは、半日で終わります。相談が絶えないのは、作ったあとの設計を後回しにするからです。サイトと一緒に整えたい方は、ホームページ制作の工程に組み込んでしまいましょう。


13よくある質問

要点:独自ドメインメールの作り方について、よくいただく質問をまとめました。費用、Gmailとの併用、迷惑メール対策、サーバー変更時の扱いが中心です。

1. 独自ドメインのメールアドレスは無料で作れますか?

完全な無料はむずかしく、ドメインの維持費が年1,000〜2,000円ほどかかります。ただ、すでにサイト用のレンタルサーバーを契約しているなら、メール機能は料金に含まれていることが多く、追加費用なしで作れます。

2. 独自ドメインメールの費用は月いくらですか?

10アドレス程度なら、レンタルサーバー付属で月1,000〜2,000円が目安です。グループウェア型は人数分の課金になるため、同じ10人で月8,000〜20,000円ほど。共有機能まで使うかどうかで選んでください。

3. Gmailの画面で独自ドメインのメールを送受信できますか?

できます。Google Workspaceで独自ドメインごと管理する方法と、無料のGmailに外部アカウントとして登録する方法があります。後者は費用ゼロですが、会社としての管理機能は使えません。

4. 作ったメールが迷惑メールに入るのはなぜですか?

送信ドメイン認証が設定されていない可能性が高いです。Googleは2024年2月から、Gmail宛てに送るすべての送信者にSPFまたはDKIMの設定を求めています。DNSにSPFレコードを追加し、サーバー側でDKIMを有効にすると、多くの場合は改善します。

5. サーバーを変えたら、メールアドレスはどうなりますか?

ドメインが同じなら、アドレスの文字列はそのまま使えます。ただし新サーバーで同じアドレスを作り直し、MXレコードを切り替える作業が必要です。過去のメールは自動では移りません。

会社のメール、届く状態になっていますか?

ZenWeb Japanは2000年創業、日本品質を適正価格でご提供しています。ドメインとDNSの棚卸しから、メール環境の設計、認証設定、既存アドレスの切り替えまで一貫して対応します。まずはお気軽にご相談ください。

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