ホームページ制作の基礎

ホームページ制作の修正回数|追加費用を防ぐ

最終更新日:2026年8月12日 ZenWeb Japan 編集部
結論:ホームページ制作の修正回数は2〜3回が一般的です。ただし追加費用を決めているのは回数ではありません。「決めた仕様どおりに直すこと」と「決めた仕様そのものを変えること」の線引きです。前者は無償、後者は有償になります。この境目を見積りの段階で文字にしておけば、あとから請求される費用のほとんどは防げます。

01はじめに|この記事でわかること

要点:この記事は、見積書に「修正は3回まで」と書かれていて、その意味がよくわからないまま契約しそうな方に向けたものです。回数の相場だけでなく、何が回数に数えられ、何が追加費用になるのかを整理します。全体の進行はホームページ制作の流れもあわせてご覧ください。

見積書の下のほうに、小さくこう書いてあります。「デザイン修正は3回までとします」。

その場では気に留めず、そのまま契約します。ところが制作が進むと、こちらの依頼に対して「これは修正回数に含まれます」「こちらは仕様変更にあたるので別途お見積りになります」という返答が返ってくる。何が3回に数えられるのかを、誰も先に説明していなかったのです。

この記事では、2000年創業のWeb制作会社ZenWeb Japanが、実際の案件で発注側と交わしている線引きの決め方をまとめました。専門用語はほとんど使いません。契約前に何を聞き、制作中に何をどう伝えれば、想定外の請求を避けられるかをお伝えします。

この章のポイント:追加費用でもめる案件は、回数を決めていなかったのではなく、何を1回と数えるかを決めていなかった案件です。

まずは、費用の全体像を押さえておきましょう。次の動画も参考になります。

【HP制作費これ1本で完全攻略】相場・内訳・運用費・自作/AI/制作会社の違いまで徹底解説

出典動画:YouTube


02「修正」と「変更」の違い|追加費用の境目

要点:修正とは、決めた仕様どおりになっていない箇所を直すことです。変更とは、決めた仕様そのものを別のものに差し替えることです。前者は制作会社の責任で無償、後者は新しい作業なので有償。見積書の読み方を押さえると、この境目が見えてきます。

ここが、この記事でいちばんお伝えしたい点です。多くの記事は「修正回数の相場は2〜3回」で話を終えますが、実際に請求書の金額を動かしているのは回数ではありません。依頼の中身が修正なのか変更なのかです。

たとえば「会社概要の電話番号が古いままです」は修正です。正しい番号を渡してあるのに反映されていないので、直すのは制作会社の仕事になります。一方で「会社概要のあとに沿革のページを足したい」は変更です。決めていなかったページが増えるので、その分の作業が新しく発生します。

比較項目 修正 変更
中身 決めたとおりになっていない箇所を直す 決めた内容そのものを差し替える
具体例 誤字、渡した写真の入れ違い、指定色との差 ページ追加、並び順の入れ替え、機能の追加
費用 原則として無償 別途見積り
回数への計上 数えない会社が多い 回数ではなく見積りで扱う

この区別は、Web業界の慣習ではなく契約の考え方に沿ったものです。IPAが公開している情報システム・モデル取引・契約書(第二版)でも、請負契約における契約不適合責任が主要な論点として整理されています。決めたものと違うなら直す責任があり、決めていないものは新しい取引になる、という筋です。

この章のポイント:回数の交渉より先に、修正と変更の線引きを確認してください。ここが曖昧なままだと、回数を増やしても追加費用は減りません。

見積書の条件を一緒に読み解きませんか

ZenWeb Japanでは、契約前に修正の範囲を文字で確認したうえで進めています。ホームページ制作の進め方を見る →


03修正回数の設定別・追加費用が出た割合

要点:追加費用がいちばん出やすいのは、回数が少ない契約ではなく、回数が書かれていない契約です。記載なしの案件では4割で追加費用が発生し、金額も最も大きくなりました。回数を厳しくするより、まず書いてあることが効きます。

修正回数の設定別・追加費用が発生した割合
契約書や見積書に記載された修正回数の条件ごとに、追加費用が発生した案件の割合と平均額をまとめた表。
見積書の記載 追加費用の発生率 構成比 平均の追加額
回数の記載なし 41% 9万円
2回まで 34% 6万円
3回まで 21% 4万円
5回まで 12% 3万円

出典:ZenWeb Japanが手がけた国内企業サイト案件の集計(2024〜2026年)。業種と規模により前後します。

回数が書かれていない案件で発生率が高いのは、線引きの話し合いが後回しになるからです。記載がなければ、発注側は「何回でも直してもらえる」と読み、制作側は「常識の範囲で」と読みます。この読み違いが、公開直前に表面化します。

この章のポイント:見積書に修正回数の記載がなければ、そこが最初の確認事項です。回数の多さより、明記されているかどうかを見てください。

04修正回数の相場|2〜3回が基準になる理由

要点:デザイン段階の修正回数は2〜3回が一般的です。これは制作会社の都合というより、判断が煮詰まるまでの往復数がそのくらいだからです。デザインカンプの確認を丁寧に進めれば、2回で十分に収まります。

なぜ2〜3回なのか。実際の進み方を見ると理由がはっきりします。

  1. 1回目は方向性の確認。色づかいや雰囲気が思っていたものと合っているかを見ます。ここでの指摘はまとまった量になりやすく、いちばん大きく動く回です。
  2. 2回目は細部の調整。文字の大きさ、写真の差し替え、ボタンの位置といった具体的な指摘に変わります。多くの案件はここで固まります。
  3. 3回目は最終確認。直した箇所が意図どおりかを見るだけの回です。ここで新しい要望が出てくると、回数を1つ余分に使うことになります。

逆に言えば、4回目以降に入っている案件では、たいてい2回目までに方向性が決まっていません。原因は制作側の提案力の場合もありますが、社内で意見がまとまっていないケースも同じくらいあります。

なお、この2〜3回はデザイン段階の話です。ワイヤーフレームの段階と、コーディング後の確認段階は、別枠で回数が設定されているのが普通です。見積書のどの工程に対する回数なのかは、必ず確認してください。

この章のポイント:2〜3回という数字は、方向性・細部・最終確認の3段階に対応しています。どの工程に対する回数なのかを見積書で確かめましょう。

05追加費用につながった依頼の内訳

要点:追加費用になった依頼の半分は、ページの追加と構成の入れ替えです。どちらも見た目の話ではなく、決めた枠組みを動かす依頼です。サイト構成図の段階で固めておけば、その多くは避けられます。

追加費用につながった依頼の内訳
制作中に追加費用の見積りが発生した依頼を種類ごとに分類し、割合と追加額の目安をまとめた表。
依頼の種類 割合 追加額の目安
ページの追加 28% 5万〜12万円
構成・並び順の入れ替え 22% 4万〜10万円
写真の差し替え・追加撮影 17% 2万〜8万円
原稿の全面書き直し 15% 3万〜7万円
機能の追加 11% 5万〜20万円
その他 7% 1万〜5万円

出典:ZenWeb Japanが手がけた国内企業サイト案件の集計(2024〜2026年)。金額は税別、規模により前後します。

追加費用の半分は、色や文字ではなく「ページと並び順」から生まれています。

写真の差し替えが3番目に来ているのも見逃せません。素材が間に合わず仮の写真で進み、あとから本番の写真に入れ替える流れです。撮影の段取りは自社で撮るコツを早めに読んでおくと、この枠を丸ごと避けられます。

この章のポイント:追加費用の原因は枠組みの変更に集中しています。ページ数と並び順を先に確定させることが、いちばん効く対策です。

06見積書で確認しておく5項目

要点:確認するのは5つです。どの工程の回数か、1回の定義は何か、無償で直る範囲はどこまでか、超えた場合の単価はいくらか、そして期限はいつまでか。この5つが書面にあれば、あとから請求でもめることはほぼありません。

  • どの工程に対する回数か。デザイン段階だけなのか、コーディング後の確認も含むのかを確認します。ここが最も誤解の多い項目です。
  • 1回の数え方。まとめて送った依頼10件を1回と数えるのか、依頼1件ごとに1回と数えるのか。前者が一般的ですが、書面で確かめておきます。
  • 無償で直る範囲。誤字や指定違いといった仕様どおりでない箇所は、回数に数えず直してもらえるかを聞きます。
  • 超えた場合の単価。4回目以降が1回あたりいくらか、あるいは作業時間あたりいくらか。事前にわかっていれば判断できます。
  • 依頼できる期限。公開後どれくらいまで無償で対応してもらえるかを確認します。ここは保守費用の範囲と重なる部分です。

この5つを口頭で聞くだけでは足りません。メールで送って、文字の返信をもらってください。担当者が変わったときに、話が最初からになるのを防げます。

この章のポイント:工程・数え方・無償範囲・単価・期限の5点を、メールで文字にして残しておきましょう。

相見積りの条件をそろえて比べたい方へ

同じ条件でないと金額は比べられません。ホームページ制作の費用相場を確認する →


07発注前の準備状況別・使った修正回数

要点:原稿・写真・構成の3つを発注前にそろえた案件では、使った回数が平均1.4回でした。何も用意しなかった案件では3.6回です。同じ制作会社に頼んでも、準備の差がそのまま回数の差になって表れます。

発注前の準備状況別・使った修正回数と追加費用の発生率
発注時点で原稿・写真・構成をどこまで用意していたかの区分ごとに、実際に使った修正回数の平均と追加費用の発生率を比較した表。
発注時の準備状況 使った修正回数 追加費用の発生率 公開までの日数
原稿・写真・構成すべて用意 1.4回 8% 48日
構成のみ合意済み 2.2回 18% 62日
原稿のみ用意 2.5回 24% 71日
いずれも未準備 3.6回 39% 94日

出典:ZenWeb Japanが手がけた国内企業サイト案件の集計(2024〜2026年)。ページ数10〜30の案件が中心です。

準備といっても、完璧な原稿が要るわけではありません。伝えたいことの箇条書きと、載せたい写真の候補があるだけで違います。原稿の書き方依頼前の準備を先に読んでおくと、この表の一番上の行に近づきます。

この章のポイント:修正の回数は制作会社が決めるものではなく、準備の量で自分側から減らせるものです。

08修正回数を使い切らない伝え方

要点:依頼はまとめて1通で送ってください。思いついた順に小分けで送ると、そのたびに1回と数えられることがあります。社内の意見を窓口でまとめ、場所と理由を添えて渡すのが、回数を節約する一番の方法です。

やってしまいがちなのは、月曜に3件、火曜に2件、木曜に4件と小出しに送る進め方です。制作側は毎回作業を中断して対応するため、実質的な往復が増えます。数え方を「依頼1通につき1回」としている会社なら、これだけで3回を使い切ります。

伝え方にも型があります。場所・現状・希望・理由の順に書くと、1往復で意図が届きます。

  • 場所。「トップページの上から2番目のブロック」のように、相手が一目で特定できる書き方にします。
  • 現状。「見出しの文字が細くて読みにくい」と、いま見えているものを書きます。
  • 希望。「もう少し太く、大きくしてほしい」と、望む方向を書きます。細かい数値まで指定する必要はありません。
  • 理由。「主な閲覧者が60代のため」と添えます。理由があると、制作側から別のより良い案が出てくることもあります。

文字の見え方が気になる場合は、フォントサイズの決め方を先に読んでおくと、希望を具体的な言葉にしやすくなります。

この章のポイント:小分けに送らず、1通にまとめます。場所・現状・希望・理由の4点を書けば、往復は1回で済みます。

09無償で直してもらえるケース

要点:決めた内容と違うものが納品された場合は、回数に関係なく直してもらえます。渡した原稿が反映されていない、指定した色と違う、スマホで表示が崩れているといったものです。これは値引き交渉ではなく、契約の話です。

ここを知らないまま、回数の枠を使ってしまう発注者が少なくありません。「もう3回使ったから、この誤字は自分で直すしかない」と考えてしまうのです。そんなことはありません。

判断の基準はひとつです。決めたものと違うかどうか。決めたものと違うなら直してもらう対象で、決めていなかったものを新たに足すなら別途の見積りになります。IPAの情報システム・モデル取引・契約書(第二版)でも、契約不適合責任とあわせて、発注側と制作側それぞれの協力義務が論点として整理されています。責任は一方だけにあるものではない、という前提です。

だからこそ、決めた内容を残しておくことが効いてきます。打ち合わせの議事録、承認したデザイン、渡した原稿のファイル。この3つがあれば、違いを指摘するのは簡単です。

この章のポイント:決めたものと違う箇所は、回数を消費せずに直してもらえます。そのためにも、決めた内容を記録に残しておきましょう。

10公開後3か月の修正依頼の推移

要点:修正依頼は公開直後の2週間に集中します。この時期は無償で対応される割合も高く、平均で9割近くです。3か月目になると件数は減りますが、無償の割合は2割を切ります。直したい箇所は最初の2週間に出し切るのが得です。

公開後3か月の修正依頼件数と無償対応の割合
サイト公開後の期間ごとに、1サイトあたりの修正依頼件数の平均と、無償で対応された割合の推移をまとめた表。
公開からの期間 依頼件数の平均 無償対応の割合 主な依頼の中身
公開〜2週間 4.1件 86% 誤字、表示の崩れ、リンク切れ
3〜4週間 1.8件 61% 文言の調整、写真の差し替え
2か月目 1.1件 34% 情報の更新、ページの追加
3か月目 0.7件 18% 運用に伴う更新

出典:ZenWeb Japanが手がけた国内企業サイト案件の集計(2024〜2026年)。1サイトあたりの平均です。

無償の割合が下がっていくのは、依頼の中身が変わるからです。公開直後は「決めたものと違う」箇所の指摘が中心ですが、時間が経つと「情報が変わったので更新したい」という運用の話になります。後者は制作の範囲を離れ、メンテナンスの領域に入ります。

この章のポイント:公開後の最初の2週間は、社内で総点検する期間だと考えてください。ここを逃すと有償扱いに変わっていきます。

公開後の体制まで含めて相談したい方へ

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11「修正無制限」をどう見るか

要点:修正無制限をうたう会社は、無制限の中身を必ず確認してください。多くの場合、対象はテンプレートの範囲内の変更に限られます。無制限だから安心とは限らず、対象範囲が狭いことのほうが問題になります。

「修正無制限」は、見積書の中で目を引く言葉です。ただし、無制限なのは回数であって範囲ではありません。

確認すべきは3点です。テンプレートの枠を越える変更は対象か、公開後も無制限が続くのか、月額料金を払い続けることが条件になっていないか。とくに3つ目は、契約全体の金額に大きく効いてきます。

回数を決めている会社が不親切というわけでもありません。回数を決めるのは、そのぶん1回の密度を上げて、短い期間で仕上げる進め方でもあります。見積書の項目と合わせて、どちらが自社の進め方に合うかで選んでください。

この章のポイント:無制限という言葉ではなく、その対象範囲と継続条件を見てください。回数の多さと自由度は別の話です。

12契約前に聞いておきたい5つの質問

要点:契約前にこの5つを聞いておけば、進行中の判断がぐっと楽になります。答えにくそうな質問ではありません。すぐに明確な返答が返ってくるかどうかも、その会社を見極める材料になります。

  1. 修正回数はどの工程に対するものですか。デザイン段階だけか、公開前の確認まで含むかを聞きます。
  2. 依頼をまとめて送った場合、何回と数えますか。1通1回か、1件1回かで、使える枠が大きく変わります。
  3. 誤字や指定違いは回数に含まれますか。含まれないと明言する会社が一般的です。
  4. 回数を超えた場合の費用はいくらですか。1回いくら、あるいは1時間いくらという形で答えてもらいます。
  5. 公開後はいつまで無償で対応してもらえますか。2週間か1か月か。メンテナンス契約との境目もあわせて確認します。

この5つに即答できる会社は、社内で基準が共有されています。逆に「ケースバイケースです」としか返ってこない場合は、進行中も判断がその都度になり、こちらの想定と食い違いやすくなります。

この章のポイント:5つの質問への答え方そのものが、その制作会社の進め方を映しています。

13まとめ|回数ではなく線引きを決める

要点:修正の回数は2〜3回が相場ですが、追加費用を決めているのは線引きです。何が修正で何が変更かを見積り時に文字にし、原稿と写真と構成を先にそろえる。この2つで、追加費用のほとんどは防げます。

追加費用でもめる案件と、そうでない案件の差は、制作会社の良し悪しではありません。契約前に線引きを言葉にしたかどうかです。

やることは2つだけです。見積り時に5項目を文字で確認すること、そして原稿・写真・構成を先にそろえること。この2つを踏むだけで、使う回数は半分近くまで下がります。進行中の判断に迷ったら、制作の流れに戻って、いまどの工程にいるかを確かめてください。


14よくある質問

要点:修正の回数と追加費用について、発注側からよくいただく質問をまとめました。デザイン段階の進め方はデザインカンプの確認もあわせてご覧ください。

1. ホームページ制作の修正回数は何回が普通ですか?

デザイン段階で2〜3回が一般的です。1回目で方向性、2回目で細部、3回目で最終確認という流れに対応しています。ただし回数の多さより、どの工程に対する回数なのかを確認するほうが大切です。

2. 誤字の修正も回数に数えられますか?

数えないのが一般的です。渡した原稿どおりになっていない箇所は、決めた内容と違うものなので、制作会社側で直す対象になります。契約前に「仕様どおりでない箇所は回数に含まれますか」と確認しておくと確実です。

3. 修正回数を超えたら、いくらかかりますか?

会社によって設定は異なります。1回あたりの定額とする場合と、作業時間あたりの単価で計算する場合があります。金額そのものより、超えた場合の計算方法を契約前に書面で示してもらうことが重要です。

4. ページを1枚足したいのは修正に入りますか?

入りません。ページの追加は決めた内容そのものを変えるので、別途の見積りになります。追加費用が発生した依頼のうち最も多いのがこのページ追加です。必要になりそうなページは、構成を決める段階で出し切っておいてください。

5. 公開後の修正はいつまで無償ですか?

公開後2週間から1か月を無償期間としている会社が多いです。この期間を過ぎると、メンテナンス契約の範囲か有償対応に切り替わります。公開直後の2週間は社内で総点検する期間として、あらかじめ予定に入れておきましょう。

追加費用の心配なく進めませんか?

ZenWeb Japanは2000年創業、日本品質を適正価格でご提供しています。修正の範囲と回数の数え方を契約前に文字でお示しし、あとから条件が変わることのない進め方でお受けしています。まずはお気軽にご相談ください。

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