システム開発・DX

生成AI社内利用のルール作りと情報漏えい対策

最終更新日:2026年8月13日 ZenWeb Japan 編集部
結論:生成AIの社内ルールは、分厚い規程より「入れてはいけない情報」を3行で決めるところから始めると守られます。あわせて、入力した内容が学習に使われない契約と設定にしておくこと。そして、出てきた文章を誰が確認するかを決めること。この3つがそろえば、情報漏えいの多くは入力の手前で止まります。

01はじめに|この記事でわかること

要点:この記事は、社員がもう生成AIを使っているのに、社内ルールがない会社に向けたものです。2000年創業のWeb制作・システム開発会社ZenWeb Japanが、支援先の実例から、最初に決める3行とその育て方をお伝えします。

生成AIを業務で使うこと自体は、もう珍しくありません。遅れているのは、使い方の線引きのほうです。総務省の令和7年版 情報通信白書によると、生成AIを活用・利用する方針を策定している日本企業は49.7%でした。中小企業では「方針を明確に定めていない」が約半数を占めています。

そのあいだにも、リスクは前に進んでいます。IPAの情報セキュリティ10大脅威 2026では、組織向けの3位に「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて選ばれました。

この記事でお伝えするのは、次の3つです。

  • ルールがないまま使うと、何が起きるのか。寄せられた困りごとを、整備状況ごとに整理します。
  • 最初に決める3行と、その育て方。分量の違うルールが半年後にどれだけ守られていたかを比べます。
  • ルールで抑える範囲と、仕組みで抑える範囲。契約や設定で防げることと、システム側の対応が要ることを分けます。
この章のポイント:生成AIの社内利用でつまずくのは、ツールの選び方ではありません。使ってよい情報の線引きを決めないまま、各自の判断に任せてしまうことです。

本題の前に、社内の生成AI利用ルールを実際にどう作ったのかを語った動画をご紹介します。

【Cybozu Days 2024】サイボウズ社内の生成AI利用ルールってどうなってる?情シスと法務が語るルール作成裏話

出典動画:【Cybozu Days 2024】サイボウズ社内の生成AI利用ルールってどうなってる?情シスと法務が語るルール作成裏話(YouTube)


02社内ルールがないまま使うと、何が起きるのか

要点:ルールがない状態で起きるのは、派手な事故ではありません。お客様の名前が入った文章を貼りつける、出てきた答えを確認せずに社外へ送る。この2つが静かに積み重なります。生成AIの業務効率化が進む会社ほど、件数も増えます。

「うちはまだ大丈夫だと思います」とおっしゃる会社ほど、聞いてみると社員の方はもう使っています。禁止していないだけで、許可もしていない。この状態がいちばん危ない、というのが正直なところです。実際に起きていたのは、次のような場面でした。

  • お客様の情報をそのまま入力してしまう。返信を作るとき、届いたメールを本文ごと貼りつける。氏名も連絡先も入ります。
  • まだ公表していない数字を入力してしまう。来期の売上計画や見積金額を要約させる。悪気はなく、便利だから使っています。
  • 出てきた文章を確認せずに社外へ出す。もっともらしい文章が出るため、誤りに気づかないまま提案書に載ります。

はじめの2つについては、個人情報保護委員会が生成AIサービスの利用に関する注意喚起を出しています。個人情報を含むプロンプトを入力するときは、あらかじめ特定した利用目的の範囲内かどうかを十分に確認するように、という内容です。

入力は「送信」に近い行為だと考えておくのが安全です。個人情報保護法のWebサイト対応と同じで、どこまでを外に出してよいのかを先に決めておく必要があります。

この章のポイント:禁止も許可もしていない状態が、いちばんリスクが高い状態です。判断の基準がないので、社員は各自の感覚で線を引くことになります。

03ルール整備の段階別|寄せられた困りごとの内訳

要点:ご相談の中身は、ルールの整備段階ではっきり変わります。ルールがない会社からは「入力してしまった」という相談が来ます。1枚でもルールがある会社からは「これは入力してよいか」という事前の相談が来ます。Webシステム開発の現場で見てきた差です。

下の表は、業務システムの開発とメンテナンスで関わってきた企業から寄せられた、生成AIに関する困りごとの内訳です。整備段階ごとに、いちばん多かった相談を並べています。

ルール整備の段階別|寄せられた困りごと
社内ルールの整備段階ごとに、生成AIについて寄せられた困りごとの内容と割合をまとめた表
ルールの整備段階 いちばん多かった相談 相談全体に占める割合
ルールなし(各自の判断) お客様の情報を入力してしまった後の対応 58%
口頭で「気をつけて」だけ 個人契約と会社契約が混ざり、誰が何を使っているか分からない 27%
A4・1枚のルールあり この情報は入力してよいか、という事前の確認 11%
規程として整備済み 規程の解釈と、適用範囲の見直し 4%

出典:ZenWeb Japan運用データ(国内の支援先企業、2024〜2026年)。利用条件

注目していただきたいのは、上の2行と下の2行の違いです。ルールがない会社の相談は、すべて起きてしまった後のものでした。1枚でもルールがあれば、相談は入力の前に来ます。間に合うかどうかが、まるで違います。

A4・1枚のルールがあるだけで、相談の内容は「起きた後の対応」から「入力する前の確認」に変わります。
この章のポイント:完成度より、書いたものが1枚あるかどうかで結果が変わります。判断の基準があるだけで、社員は入力の前に立ち止まれます。

04最初に決める3行|入力してはいけない情報

要点:生成AIの社内利用ルールは、3行から始めてください。お客様の個人情報を入力しない、未公表の数字と資料を入力しない、出てきた文章をそのまま社外に出さない。この3つを配るだけで、社内の迷いはほとんど消えます。細かい条文は後からで間に合います。

最初から規程を作ろうとすると、たいてい完成しません。法務の確認、労務との調整、経営会議での承認。そのあいだにも社員は使い続けます。まずは1枚配ることを優先してください。入口として決めたいのは、次の3行です。

  • お客様の個人情報を入力しない。氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顔写真。届いたメールの本文をそのまま貼るのも、これに当たります。
  • 未公表の数字と資料を入力しない。売上計画、見積金額、契約書、設計図、発表前の新商品情報。社外に出していないものは入れない、と覚えるのが早いです。
  • 出てきた文章をそのまま社外に出さない。必ず担当者が読んで、事実と表現を確認してから使います。

この3行は、書き写して配っていただいてかまいません。自社の言葉に直すときは、業種で扱う情報を1つ足せば十分です。医療なら患者さんの情報、士業なら依頼者の情報、製造業なら図面。現場が一目で自分ごとにできる書き方にしてください。

体裁を整えたい場合は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が公開している生成AIの利用ガイドラインのひな形が参考になります。会社としての考え方まで示すなら、総務省と経済産業省のAI事業者ガイドライン(第1.2版)もあわせて確認しておくとよいでしょう。

社外向けのプライバシーポリシーと社内ルールは別物です。個人情報を生成AIに入力する可能性があるなら、利用目的の書き方も見直してください。

この章のポイント:完成した規程を半年待つより、3行のルールを来週配るほうが情報漏えいは減ります。足りない部分は運用しながら足せば間に合います。

自社版の3行、たたき台をお出しします。

扱っている情報と、いま使っているツールをお知らせいただければ、そのまま配れる形に整えてお返しします。 Webシステム開発のサービス内容を見る →


05ルールの分量別|半年後に守られていた割合

要点:ルール文書は、厚いほど守られなくなります。A4・1枚で3〜5項目にまとめた会社では、半年後も8割近くが内容を覚えていました。5枚以上の規程形式では3割台まで落ちます。読み返せる長さかどうかが、そのまま定着の差になります。

「せっかく作るなら、抜けのないものを」と考えたくなります。ただ、実際に半年後の社内を見せていただくと、結果は逆でした。

ルール文書の分量別|半年後に「内容を覚えて守っている」と答えた割合
生成AIの社内ルール文書の分量ごとに、公開から半年後に内容を覚えて守っていると答えた社員の割合を比較した表
ルール文書の分量 半年後に覚えて守っていた割合
A4・1枚(3〜5項目)
78%
A4・2〜3枚
61%
A4・5枚以上(規程の形式)
34%
口頭のみ(文書なし)
19%

出典:ZenWeb Japan運用データ(国内の支援先企業、2024〜2026年)。利用条件

5枚以上の規程を作った会社が、手を抜いたわけではありません。むしろ丁寧でした。ただ、社員は一度読んで終わりになります。迷ったときに開き直す長さではなかったのです。

おすすめしているのは、次の2階建てです。

  1. 配る用のA4・1枚。入力してはいけない情報、使ってよいツール、相談先の3点だけ。
  2. 調べる用の詳細版。契約条件や部署ごとの例外を書き、共有フォルダに置きます。迷ったときだけ開けば十分です。
この章のポイント:ルールは、覚えられる分量に収めたほうが守られます。詳しい内容をなくす必要はなく、配る1枚と調べる詳細版に分ければ両立できます。

06ツールの選び方|学習に使われない設定と契約

要点:入力した内容が学習に使われるかどうかは、契約の種類と設定で変わります。法人向けプランは、既定で学習に使われない条件のものがほとんどです。まずは会社として契約し、業務で個人の無料アカウントを使うのをやめてください。

ルールを配る前に、土台を整えておくと後が楽になります。順番としては、契約と設定が先、周知が後です。

会社として確認しておきたいのは、次の4点です。

  • 入力内容が学習に使われない条件か。法人向けプランでは既定でそうなっていることが多く、無料プランでは設定によります。契約書と利用規約を担当者が読んで確かめてください。
  • データがどこに保存され、いつ消えるか。保存場所の国と保存期間を確認します。取引先から預かった情報を扱うなら、必ず聞かれます。
  • 管理者から利用状況が見えるか。誰がどの程度使っているか分かると、教育の対象を絞れます。個人契約が混ざった状態では確認できません。
  • 退職時にアカウントを止められるか。会社契約なら止められます。個人契約では、業務で作った資料が手元に残り続けます。

社内の問い合わせ対応まで広げるなら、AIチャットボットの導入とあわせて考えると整理しやすくなります。どの情報を読ませてよいかという線引きは、社内ルールとまったく同じ考え方だからです。

この章のポイント:ルールを守らせる前に、守りやすい環境を作ってください。会社として契約し、設定を確認するだけで、迷う場面はかなり減ります。

07利用形態別|情報の出やすさと管理のしやすさ

要点:生成AIの使い方は、大きく4つに分かれます。個人の無料アカウント、法人プラン、社内文書を読ませる仕組み、業務システムへの組み込み。右へ行くほど記録が残り、管理はしやすくなります。扱う情報の重さで、どこまで進むかを決めてください。

下の表は、各サービスの公開仕様と契約条件を、利用形態ごとに整理したものです。金額ではなく、情報の出やすさと管理のしやすさで並べています。

利用形態別|学習利用・管理範囲・向いている使い方
生成AIの利用形態ごとに、入力内容の学習利用、管理者から見える範囲、向いている使い方を比較した表
利用形態 入力内容の学習利用 管理者から見える範囲 向いている使い方
個人の無料アカウント 設定によって変わる 見えない 社内情報を含まない一般的な文章の下書き
法人向けプラン 既定で使われない条件が多い 利用者と利用量を管理画面で確認できる 社内文書の要約、メールや資料の下書き
社内文書を読ませる仕組み 自社環境のため使われない 参照した文書まで記録が残る 規程やマニュアルの検索、社内問い合わせ対応
業務システムへの組み込み 自社環境のため使われない 入力と出力が業務ログとして残る 定型業務の自動化、承認記録が必要な処理

出典:各サービスの公開仕様と契約条件をZenWeb Japanが整理(2026年8月時点)。利用条件

下へ進むほど安全になりますが、手間と費用も増えます。いきなり4段目まで行く必要はありません。お客様の個人情報や契約に関わる情報を扱うなら3段目以降、一般的な文章の下書きだけなら2段目で足ります。

この章のポイント:利用形態を1段上げると、記録が残るようになります。どこまで上げるかは、扱う情報の重さで決めてください。全部を最上段にする必要はありません。

08出てきた文章を、そのまま使わないための確認体制

要点:情報漏えいと並ぶもう1つのリスクが、出てきた内容の誤りです。生成AIは、間違っていても自信のある文章を書きます。社外に出す文書は、必ず担当者が事実を確かめてから使ってください。

「もっともらしいから、つい信じてしまう」という声をよく聞きます。読んで違和感がないぶん、確認が後回しになりやすいのです。とくに気をつけたいのは、次の3つです。

  • 事実の誤り。存在しない制度名や、実際とは違う金額・期限が自然な文章に混ざります。数字と固有名詞は一次情報で確かめてください。
  • 他人の権利に関わる表現。既存の文章や画像によく似たものが出ることがあります。社外に出す前に、使ってよいかを確認します。
  • 誤解を招く言い切り。「必ず」「絶対に」といった表現は、景品表示法の観点で問題になる場合があります。広告や商品説明では特に注意が必要です。

この確認は、AIを使う業務すべてに共通します。AI OCRで紙業務をデジタル化するときも、読み取った金額を人が確かめます。画像認識システムの開発でも、判定をそのまま処理に流さず確認の画面を挟みます。生成AIだけ特別扱いする理由はありません。

おすすめは、文書の種類ごとに確認担当を決めておくやり方です。見積書は営業部長、採用の文章は人事、お客様への回答は担当者と上長の2名。決めておけば、確認が「気づいた人がやる作業」になりません。

この章のポイント:確認を「気をつける」で終わらせないでください。文書の種類ごとに担当者を決めておけば、確認は業務の一部として回り続けます。

確認の工程まで含めて、業務の流れを整理しませんか。

どこを人が確認し、どこを記録に残すかは、要件定義の段階で決めておくと後戻りがありません。 要件定義の進め方を読む →


09ルールを配ってから定着させるまでの5つの手順

要点:ルールは配って終わりではありません。会社契約に切り替え、1枚を配り、迷った例を集め、3か月後に書き足す。この流れなら、現場の実感に合ったルールになります。最初の一巡はおおむね1〜2か月です。

生成AIの社内ルールを作って定着させる手順

初めて整備する会社にお伝えしている進め方です。順番どおりなら、途中で止まりにくくなります。

  1. いま誰が何を使っているかを聞く。禁止ではなく確認だと伝えて、部署ごとに使っているツールと用途を書き出します。所要は3〜5日です。
  2. 会社として契約し、設定を確認する。学習に使われない条件かを、契約書と設定画面の両方で確かめます。所要は1〜2週間です。
  3. A4・1枚のルールを配る。入力してはいけない情報、使ってよいツール、相談先の3点だけ。朝礼や社内チャットで一度説明を添えてください。
  4. 判断に迷った例を集める。「これは入力してよいか」という相談を、担当者が1か所に記録します。次の改訂の材料になります。
  5. 3か月後に書き足す。複数回出た例だけをルールに追加します。使われていない条文は消してかまいません。

4番目を飛ばす会社が多いのですが、ここがいちばん大事です。現場が迷った場面こそ、ルールに書くべき内容だからです。

仕組みとして支えるところまで進めるなら、Webシステム開発の相談としてお受けしています。入力の制限や利用ログの保存を、業務システム側で担保する形です。

この章のポイント:ルールは、配ってから育てるものです。迷った例を集める仕組みを先に作れば、改訂のたびに現場との距離が縮まります。

10公開からの月別|相談件数と、入力前に止めた件数

要点:ルールを配ると、まず相談が増えます。そのあと相談は減りますが、入力前に自分で止めた件数は3か月目に山を迎えて安定します。この形になれば、ルールが判断の基準として使われている合図です。

配った直後に「問い合わせが増えて大変です」と言われることがあります。それは失敗ではありません。判断の拠り所ができたから、聞けるようになっただけです。

ルール公開からの月別|従業員100人あたりの件数
生成AIの社内ルール公開からの月数ごとに、相談件数、入力前に止めた件数、ルールの見直し依頼の推移を示した表
公開からの月数 相談件数 入力前に自分で止めた件数 ルールの見直し依頼
1か月目 12.4件 5.1件 3.2件
2か月目 8.9件 6.8件 2.1件
3か月目 6.2件 7.4件 1.4件
6か月目 3.1件 6.0件 0.8件
12か月目 2.4件 5.2件 0.5件

出典:ZenWeb Japan運用データ(国内の支援先企業、2024〜2026年)。利用条件

見ていただきたいのは3か月目です。相談は半分に減っているのに、入力前に自分で止めた件数は増えています。判断を人に聞かず、自分でできるようになった時期です。

逆に、1か月目から相談がほとんど来ない場合は注意してください。ルールが読まれていないか、聞きにくい空気になっているかのどちらかです。

この章のポイント:公開直後に相談が増えるのは、うまくいっている合図です。3か月目に自分で止めた件数が山を迎えたら、定着したと考えてよい段階です。

11ルールで抑えるか、仕組みで抑えるか

要点:人の注意で足りる範囲と、仕組みで止めるべき範囲があります。毎日発生し、記録が必要で、間違うと影響が大きい業務は仕組み側です。頻度が低く、その場の判断が入る業務はルールで足ります。

ルールを厚くしても、人の注意力には限りがあります。かといって、何でもシステムで縛ると使いにくくなります。次の表を目安にしてください。

判断の材料 ルールで足りる場合 仕組みで抑えるべき場合
発生する頻度 週に数件まで 毎日20件を超える
記録の必要性 残らなくても支障がない 誰がいつ何を入力したかを残す必要がある
間違ったときの影響 社内で修正できる お客様や取引先に届いてしまう
扱う情報 公表済みの情報が中心 個人情報や契約に関わる情報を含む

右側に当てはまる業務が出てきたら、入力できる項目をあらかじめ決めた画面を作る、という考え方に切り替えます。自由に文章を貼りつけられる状態をなくせば、入力してはいけない情報が入る余地も小さくなります。

画面を決める段階では、いきなり作らずにワイヤーフレームで確認しておくと手直しが減ります。どの項目を入力させ、どこで人が確認するのか。この2点を先に絵にしておくと、現場との認識合わせが早く進みます。

あわせて、システム側の守りも見直してください。Webシステムのセキュリティ対策の基本ができていないと、生成AIのルールだけ整えても抜け道が残ります。オフショア開発のセキュリティ対策と同じで、社外の関係者が何を見られるかの整理も必要です。

この章のポイント:毎日発生して記録が必要な業務は、注意ではなく仕組みで止めてください。自由入力の場面を減らすことが、いちばん確実な対策になります。

ルールで足りるか、仕組みが要るか。線を引くところからご相談ください。

いまの業務の流れと扱っている情報をお聞きしたうえで、どこまでをルール、どこからをシステムにするかの案をお出しします。 業務システムの開発事例を見る →


12まとめ|3行から始めて、育てていく

要点:生成AIの社内利用ルールは、完成させてから配るものではありません。3行を配り、迷った例を集め、3か月ごとに書き足す。この繰り返しで、自社の業務に合った内容になります。まずは来週、1枚配るところから始めてください。

もう一度、短くまとめます。会社として契約して設定を確認し、入力してはいけない情報を3行で配る。確認担当を文書の種類ごとに決める。毎日発生して記録が必要な業務だけは、業務システム側で受け止める。

大きな規程を作ることが目的ではありません。社員が入力の前に一度立ち止まれる状態を作ることが目的です。3行あれば、十分に作れます。


13よくある質問

1. 生成AIの社内ルールは、どこまで細かく決めればよいですか?

最初は3行で足ります。お客様の個人情報を入力しない、未公表の数字と資料を入力しない、出てきた文章をそのまま社外に出さない。ZenWeb Japanの集計では、A4・1枚にまとめた会社のほうが、5枚以上の規程を作った会社より半年後の定着率が高くなりました。

2. 社員が個人の無料アカウントを使うのは、やめさせるべきですか?

業務では使わないようにしてください。個人契約では管理者から利用状況が見えず、退職時にアカウントを止めることもできません。入力内容が学習に使われるかどうかも設定次第です。禁止より先に、会社として法人プランを契約して配るほうが、現場は素直に移ってくれます。

3. 入力してはいけない情報とは、具体的に何ですか?

氏名や連絡先などのお客様の個人情報、売上計画や見積金額といった未公表の数字、契約書や設計図などの社外に出していない資料です。個人情報保護委員会は、個人情報を含むプロンプトを入力する際に、あらかじめ特定した利用目的の範囲内かを十分に確認するよう求めています。届いたメールを本文ごと貼りつける行為も対象です。

4. 生成AIがあれば、業務システムは不要になりますか?

業務によります。毎日20件を超えて発生し、誰がいつ入力したかの記録が必要で、間違いがお客様に届いてしまう業務は、システム側で受け止めたほうが確実です。生成AIが向くのは、頻度が低く、その場の判断が入る業務です。両方を組み合わせる形が現実的です。

生成AIの社内ルール、たたき台からご一緒しませんか。

いま使っているツールと、扱っている情報の種類をお知らせください。そのまま配れる1枚のたたき台と、システム側で抑えたほうがよい業務の切り分けをまとめてお返しします。ご相談は無料です。

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